富士山

お鉢巡りから剣ヶ峰を望む


【行程】 7/30(土)曇り [新宿19:50=(富士急バス)=富士山5合目22:00/22:10−6合目22:51−7合目(2700m)23:43−]
7/31(日)曇りのち晴れ [−8合目(3100m)0:55−本8合目(3400m)2:26−8.5合目3:15−9合目3:46−久須志神社4:55/5:15−富士山(3776m)5:52/6:17−浅間神社6:30−7合目(3100m)7:41−新5合目バス停(1440m)9:07/10:00=(富士急バス)=御殿場10:33/10:54=(あさぎり4号)=町田11:56/12:04==たまプラーザ12:25]
【メンバー】 隊長、イルカ少年


○今日は4年前のリベンジです。前回は南の島からやってきたイルカ少年を伴い6月末に富士宮口から山頂を目指しましたが、強風に恐れをなし8合目でリタイヤしたのでした。当時の中坊も今では隊長を見下ろす立派な高校生、月日の経つのは早いものです(どうりで隊長の白髪が増えるはず)

○夜行バスがスバルラインの5合目に着くと土産物屋で準備をして出発します。富士吉田方面の下界は雲の中に電光が光り怪しい雰囲気でした。6合目までは緩い登りですが素人と一緒なので慎重にペースを落として進みます。後続が次々と抜いて行きますが『どうせ最後には抜き返すさ』・・・負けず嫌いの心だけは健在のようです。

○7合目までは広い登山道を順調に進みますが、ここから渋滞に巻き込まれました。どうやら大団体が登っているようです、時々広い所で抜きますが次々に現れる人の群れは最後には途切れることはありません。8合目からは岩場も現れ数珠繋ぎで黙々と前の人の背中を見て進みます(いや止まったり進んだりでペースが上がりません)

○8合目から本8合目、8合5勺と長い道のりで9合目の鳥居は遥かに遠い。遅々として進まぬ列に欠伸の連発で次第に意識が朦朧として参ります。ふと気がつくと後ろに居るはずのイルカ少年の姿がありません、この真っ暗な渋滞の中で見失ったら二度と再開は難しいでしょう。大声で呼びますが応えはありません、携帯を掛けますが留守電センターが出て「メッセージが一杯で受けられない」ですって・・切れる隊長。数分間叫び続けて咽も嗄れた頃に100mくらい後方で応えがありホッといたしました(・・虚脱感)

○9合目を過ぎると周りは明るくなり盛んにご来光という言葉が行き交います。ギリギリで間に合いました、鳥居を潜ろうとした瞬間に歓声があがり振り返ると太陽が雲間から顔を出したところでした。荘厳な一瞬に言葉は要りません、思わず手を合わせて拝みます。山頂は人人人の大混雑で山小屋の呼び込みの声、万歳三唱している人、突然大音量で「あーたまをくーもぉのーうえにぃだぁし」とスピーカーで流れる唱歌、「そこに登るな!」罵声が飛び交います。

日本の最高点にて○寒さと高山病で頭が痛く食欲が全くありませんが、おにぎりを無理やり流し込みお鉢巡りに出発です。冷たい風が吹きますが喧騒の山頂を離れて気分は少し良くなりました。ガスが流れると前方に剣ヶ峰が現れました、レーダードームの無い姿はスッキリとして好感が持てます、まだ北側斜面には雪が張り付いていました。最後の階段を登ると測候所で前に三角点のある最高点があります。苦節37年4度目にして初めての剣ヶ峰です、日本で一番高いところに到達した喜びがジワジワと湧き上がって参ります。

砂走りから振り返れば青空の中に山頂が ○下りは御殿場口を目指しましょう、大砂走りを一気に下ります。いつしか焼け付くような太陽が容赦なく照り付け、振り返れば青空をバックに山頂が望まれるようになりました。4年前に登った宝永山を遥か下に見下ろしますが、アッという間に脇を通り過ぎます。富士登山駅伝の練習でしょうか走りながら登る酔狂な人達ともすれ違います。

○ガスが流れる新5合目に着いたのは9時過ぎでしたが生憎バスは出たばかり、タクシーも待っていますが急ぐ旅でもなく1時間待ちます。イルカ少年も思わぬ底力を発揮して4年前のリベンジに成功いたしましたし、隊長も初の最高点制覇を果たし大満足です。でもトップシーズンの富士山には二度と登る気はいたしません(きっぱり)



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