天塩岳

新道から天塩岳を振り返る


【行程】 9/1(日)曇りのち晴れ [天塩岳ヒュッテ6:15−旧道分岐6:59−ラクダ岩8:33−天塩岳9:43/11:22−円山12:09−連絡道分岐12:45−天塩岳ヒュッテ13:37/14:00=(車)=温泉14:45/15:30==札幌18:10]
【メンバー】 隊長、W山、K池、I、Sんり、S原夫妻、I2、Tし、S橋


○扇沼山プレオフミ隊は軽く汗を流してから天塩に向かいます、薄暮の長い林道もIさんの突撃運転で難なくパス、道北の皆さんの待つヒュッテに到着です。早速ビールで乾杯!初めてお会いするメンバーの方々にご挨拶、北の家族さん、Fさこさん始めまして。W瀬さんの差入れのワインは鹿肉にぴったり、舌鼓もここまでで・・あとは頭と舌が痺れるほど飲んだので記憶にございません。

○二日酔いの重い身体に鞭打って出発します(身体は嫌だと申しておりました)旧道コースの先発隊はW山さんを筆頭に好漢熱血純情派の精鋭達です、Fハーレム隊とは袂を分かち先に進みます。しかし旧道は凄い道でした、未明の豪雨で増水した沢沿いを、ある時には高巻き、またある時にはへつりながら慎重に進みます。人の通らない道は草木の天国、濡れた岩は一瞬の気の緩みも許しません。

ラクダ岩 ○落ちても水に濡れる程度でしょうが、この足回りでは沢の中を進む訳にはまいりません。小さな函状の所で行き詰まります、10mほど上に高巻き道を発見し「直登」です。我が人生の如く磨り減り草臥れたビブラムにフリクションを期待する方が無理でした、あっと思った瞬間にズルズルと1m滑り手痛い失態でした。

○ラクダ岩からは支沢を詰めます、急な登りは山頂を目指して一直線です。水が無くなり草原地帯を越えると最後はガレ場のジグザグ道です、今まで後ろから圧し掛かるようだった前天塩も今は同じ目線となりました。二日酔い+寝不足+沢の緊張でガタガタの身体は最後の急登で心臓に止めをさされました。前方にザックを背負っていない姿を認めた時には正直言ってホッといたしました。

山頂から大雪山○山頂に待っていたのは雲海の上に林立する大雪の峰々でした、雨上がりの澄んだ空気に青色の山影が映えます。目を凝らせば北大雪から十勝連峰、富良野岳まで連綿と続く山々に熱い思いは遥か北の山なみ(ニセカウちゃん待っててね)昨日に引き続き雨の天気予報をブレイクする幸運に頬を抓りたくなるような隊長でした。

○いよいよラーメンミサの始まりです、教祖の居ない山頂ではIさんの右に出られるほどの人が居たのでしょうか(いいえ居りません)天塩ラーメンには豚の角煮が良く似合う?羨望の眼差しを意識しながら豪華ラーメンを味わう一団でした。

○沢組とF隊がまだ着きません、我々が着いてから何人の登山者が山頂を後にしたのでしょうか、心配しているとラクダ岩の上方に動かない人影を発見。何かあったのではと斥候が1名飛んで行きました・・暫くすると荷物を担いで走って帰ってきました。おお、丁度良いタイミングで両パーティが到着です。早速横断幕を広げて記念撮影します、山頂を埋め尽くすHYMLの人人人、一体全体何人いたのでしょうか。

避難小屋から前天塩岳○下りの新道は気持ちの良い尾根道です、避難小屋から見る天塩岳は前天塩を従えて威風堂々周囲を圧する三角形でした。『こんなに気持ちの良い道があるのに、何故旧道を苦労して登ったのか』との疑念も心を過ぎりましたが、これもHYML修行の一環と割り切り、有り難い教えに手を合わせる隊長でした(そうです信仰に疑問は不要です=信ずる者は救われるって)杖を持たない隊長は下りで何回コケそうになったことやら(ペースが速いのです)でも何とか踏ん張りました。

○帰りは隊長の安全運転で林道を抜けると真直ぐ協和温泉に、外から見た感じは悪くないが・・やはりシックスセンスは伊達じゃありません。循環湯の外に源泉の湯船があるじゃありませんか、正しい温泉だと感涙に咽びながら「いい湯だね、ははん」高速では挨拶もなく視線をかすめて追い抜いて行った赤い車に20年振りのパッシングですが、4人+荷物満載のSんり号はアクセル全開なのに追い抜けない(悔しい)翌朝、いつになく右足が痛い、思い当たるのはあの時の必死で床まで踏み込んだアクセルでした(情なぁ〜)



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