高岩


高岩=山急山=稲村山

【行程】 11/21(日)快晴 [たまプラーザ2:50=三軒茶屋3:35=練馬IC4:00=碓氷軽井沢IC6:00=西毛野外教育センター入口6:03/6:15−コル6:38−雄岳基部6:43−雄岳7:00/7:10−雄岳基部7:20−雌岳北峰7:44/7:50−展望台7:56/8:05−下降点8:07−林道8:20−駐車場8:31/8:35(山急山へ)]
【メンバー】 隊長、林道の鴉天狗

○久し振りの西上州です、おまけに恋焦がれた高岩に行けるというので興奮で夜も眠れません。碓氷軽井沢ICで料金所へ向かう道からの眺めは何ということでしょう、高岩が眼前に聳えたつ様はとても日本の景色とは思えません。胸の高鳴りは大きくなるばかりです。ICからすぐの西毛野外教育センター入口に駐車します。まだ明けきらない薄暗がりのなか出発しますが、見上げれば雄岳がのしかかるような迫力で迫ってきます。

○野外センターの裏から急登が始まります、枯葉の積もった沢筋をコルに向かって一気に登り詰めます。ところが落ち葉の感触を楽しむ間もなく、アッと言う間にコルに着いてしまいました。まず稜線を東にとって雄岳に向かいます、岩場を右に巻くと鎖場です、本日の核心部です。垂直に近い20Mの岸壁ですが、岩の質が固くボコボコとスタンスに恵まれているのとチムニー状で背中のフリクションが利用できるので、最初の印象よりは易しいのです。とは言っても登山隊の実力ギリギリです、それが何より証拠には翌日は上半身の筋肉痛でっせ。(いかに鎖に頼ったか)なんとかズリ上がるともう一息で山頂です。

北峰から本峰を望む
○まず北峰に登り次ぎに主峰に向かいます、山頂からは西上州の山々が今までとは違った角度から眺められ興味が尽きません。山の上の紅葉はピークを過ぎていますが麓の紅葉はまだまだ見応えがあます、雌岳の岸壁にかかる真っ黒な雄岳の陰、遥か先には浅間山がどっしりと構えています。上信越道の向こうにはピラミダルな稲村山が低く見え、その先には山急山が金床のような山頂を見せています。

雌岳の岩壁にかかる雄岳の影と浅間山
○鎖場の下りも背中を岩に当てれば超簡単です、足元を確認しながら余裕で下りました。(その割りには筋肉痛が・・・)コルからは雌岳への急な登りがあり、登り切ったところの岩場から雄岳の絶壁が眺められます、日陰の切り立った険しい岩肌は寒々とした印象です。少し進むと雌岳の南峰が稜線から10Mぐらい左に聳えていますが、とても登れそうもないのでパスします。北峰は足場の悪い10Mぐらいの岩場ですが登山隊は空身で果敢にアッタックします。山頂にはボルトが2本、ちょっと恐くて下を覗くことはできませんでした。

○下降点を過ぎ80Mぐらい先に展望台があります、平らな岩場から雄岳の勇姿が間近に望まれます。まったく良く登ったもんだ、ここでようやく緊張も解け登頂ゼリーを食します。下降点に戻り枯葉の落ちた稜線を一気に下ります、途中に小さな岩場が有りますがお助けロープも有り問題なし。落ち葉を踏みしめながら樹林帯のなかを下ると林道に出合います、山中では誰にも会いませんでしたが、ここには地元の猟師が数人犬と一緒にたむろしていました。この季節はこちらの心配もしなくてはいけません、薮山ファンにとっては頭の痛い問題です。

○車道に出ると5分で駐車場に戻りました、本日の先は長いので余韻を残さず即出発とします。憧れの高岩は隊長の期待に違わず楽しませてくれました。行程は短いのですが西上州の山のエッセンスが凝縮した素晴らしい山でした。皆さん西上州入門にいかがですか?こんな山が碓氷軽井沢ICの出口のすぐ側にあるなんて、まったく世の中はわからないものですね。

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