鳥甲山
鳥甲山を望む
【行程】 ７／３（土）曇りのち雨［三軒茶屋４：００＝練馬ＩＣ４：４５＝塩沢石打ＩＣ６：３０＝和山登山口７：５０／８：１０－万仏岩９：１０－白嵓１０：２１－カミソリの刃１０：４５－屋敷分岐１１：２１－鳥甲山１１：２５／１１：４７－赤嵓１２：０２－屋敷山１２：５５－屋敷登山口１３：５０－和山登山口１５：１５＝小赤沢１５：３５（泊り）］ 【メンバー】 隊長、林道の鴉天狗
○梅雨のなか大雨注意報を無視して鳥甲山にアタックしました。暴風雨のなか"カミソリの刃"のナイフリッジを錆びた針金だけを頼りに這いつくばって進みますが、滑りやすい岩場で進退極まり万事窮す・・・などということはまったくありませんでした。ガイドブックに書いてある恐ろしい記述は今は昔の物語で、コース整備のされた痩せ尾根はレジャーランドと化していました。（まあ西上州で鍛えた登山隊ですから大法螺吹いても許してね）
○心配していた天気は登山口に着いた時には雨も上がり、急な登りを尾根までたどり着いた頃には薄日すらさしてきました。稜線からは憧れの苗場山の独特な平らな山頂が眺められます。他の山々は頂上付近がガスで覆われているのですが、苗場山だけは晴れています、どうも平らな山頂のせいでガスが流れてしまっているようです。（ほんまかいな？）
○万仏岩から先は岩場に梯子（ちゃちでグラグラ不安定）と針金が現れますが、天気も良いのでお散歩気分でルンルンと白嵓まで２つほどピークを越して行きます。さて本日の核心部の"カミソリの刃"ですが、確かに両側ともにスパッと切れ落ちていますが、左側には真新しい鎖の手摺が設置され、右側にはロープがあるという至れり尽せりの安全策です。ナイフリッジというので大山の縦走路なみ（１５ＣＭ）を期待していたのですが、幅は１Ｍぐらいあり素人さんでもノープロブレムです。（同じ幅でも捉まる物が木の根っこの西上州「毛無岩」のほうが数段恐かった）
○山頂の周は木で展望が良くありません、お湯を沸かして弁当とします。いざ出発という時になり大粒の雨がポツリポツリと落ちてきました。屋敷への尾根道は滑りやすく慎重な行動が要求されます、それでも何度か尻餅を着く登山隊でした。それにしても屋敷への下降点は遠い、それほどペースを落としたつもりは無かったのですがなかなか着きません。ほぼコースタイムでようやく道標にたどり着きました。ところが『現在地は赤嵓の肩１６７１Ｍ』となっているじゃありませんか！ここはどこ？隊長は驚愕です。登山隊の実力からするといくらなんでももう屋敷山の分岐のはずです。
○失意の登山隊は先を急ぎますが道は明らかに下って行きます。ここで鴉天狗がコンパスで確認すると南東に向かっています、ということはやはり先程の地点は屋敷山の下降点だったんです。とんでもないぞ、「さかえ村」。（逆コースの人は糠喜びでしょう）安堵に息を吹き返した登山隊はドロドロの急斜面を一気に滑り下りました。ついでに隊長は思いっきり尻餅をドスン、「うわぁ、泥尻だぁ！！」
○屋敷登山口には水を引いてありましたので泥まみれの靴とカッパを洗って長い林道歩きを始めます。ここから車を置いてある和山登山口まで１時間半の道のりです、半分ぐらいから雨が振り出し最後は土砂降りのなかをようやく車にたどり着きました。そのままの格好で本日の宿の小赤沢の民宿「富士屋」に直行です。さっそく温泉の只券をもらい楽養館に温まりに行きます。今日はお客が少なく湯船には我々だけ、赤錆色のお湯に浸かりノンビリと至福の時を過ごします。（そういえば山でも2名にしか会いませんでした）
○さて本日は苗場山オフミが小赤沢の奥で開催されます、リーダーの吉田さんに電話して図々しくも宿に立ち寄ってもらいました。（ご配慮ありがとうございました）荘司さんご夫妻以外の方々とは初対面で、新潟の岡本さん（伝説の健脚）始めＭＭＬの有名人を目の前にして大緊張の隊長でした。でも日頃ＭＬでお話ししているせいか喋りはじめれば違和感がないのが不思議でした。相棒の鴉天狗も熊坂オジサンに会えて感激していました。
○今夜は山の幸満開の夕食です。山菜と岩魚（塩焼き＋刺し身）に地酒「苗場山」とくればもう言うことはありません。うまいうまいを連発すれば民宿のおばさんも大喜びです、ねまがり竹のマエネーズ和えが追加で食卓に並びます。たらふく食って飲んで本日の苦しい登山（日頃の不摂生のたまものでした）を振り返りながら、秘境秋山郷小赤沢の夜は更け行くのでした。
