高水三山
高水山・岩茸石山・惣岳山
岩茸石山山頂にて
【行程】 3/6(土)快晴[立川8:47=(JR青梅線)=軍畑9:45/9:54−高源寺10:17−高水山11:20/11:27−岩茸石山11:50/12:32−惣岳山13:02/14:07−御岳15:15/18:16=(JR青梅線)=立川19:10] 【メンバー】 隊長、陰の大御所、林道の鴉天狗、シェルパ1号
○3月に入り急に春めいてまいりましたので、梅の花が満開の奥多摩に陽だまりハイクに行って来ました。さすがは人気の初心者コースです軍畑駅前の狭い道路は電車から降りたハイカーでごった返しています、本日は急ぐ心配がないので時間差で出発とします。天気は快晴ですがかなりの花粉が飛び交っています。感度の高い花粉センサー内臓の隊長(文明人の証?)は毒ガスの中を酸素不足の金魚のように口をパクパクさせながら、ブワックションと豪快なクシャミを連発するのでした。
○林道終点の釣り堀の脇から登山道に入ります、急な階段を過ぎるとようやく山道らしくなります。植林された杉林のなかをグングンと高度を稼いでゆくとやがて尾根道に到達しました、ここでは奥武蔵からの北風が冷たく感じられます。高水山はお寺(常福院)の裏にピークがあります、電波搭が建ち景色も良くありませんので小休止だけです。ここで騒がしい団体(うるさいのは1名だけ)が来て集合写真を撮ろうとしています、なんとこの賑やかな姉ちゃんが「オジサンに撮ってもらおうよ」とこちらを向いて言うのです。隊長は思わず腰が引けましたが親切な鴉天狗が罠に引っ掛かりました、彼は独身なのに自らオジサンと認めてしまったのです。「おいおいそこの娘さん、人に物を頼む時にはオニイサンと言わんかい!」
○岩茸石山は展望の良いピークです、眼前には大岳、御前山の伸びやかな山容が控え、本仁田山、棒の折、伊豆が岳などが広がっています。いかにも奥多摩らしい明るい山頂ですが南面には夥しい人々が腰を下ろして食事中です、しばらく渋い山旅が続いていましたのでこの賑わいには心底驚きました。ここへさっきの団体がよりによって我々の隣に陣取ります、ザックからはバースディケーキが取り出され、しゃぶしゃぶの準備が始まりました。う〜ん、即席ラーメンの登山隊とはえらい違いだっちゅうの。
○惣岳山までは尾根伝いに軽いアップダウンの繰り返しです、山頂は杉の木立に囲まれ、真中に神社が建っていて展望は得られません。登山隊はここで"ぜんざい"のため大休止とします。あの幻の「ゆであづき缶」が遂に日の目を見る時が訪れました。とにかく持って行くだけで天候不順から山行中止になると言う伝説の品です、いままで何度煮え湯を飲まされたことでしょう。鴉天狗には厳しく禁止令を出していたのですが、今回は特に憑き物を落としての持参でしたので事無きを得ました。こうして慎重に計画された"ぜんざい作戦"は大成功を収めましたとさ。(お餅も入ってああおいしい)
○御岳までは尾根に沿って急な下りです、コースタイムどおりの時間を掛けてゆっくりと足を進めます、最後の急坂を下りるとひょっこりと御岳の駅の裏に到着です。今日は二次会がありますので蕎麦屋の「玉川屋」に入ります、奥多摩渓谷が望める座敷に席が空いていましたので幸せな気分で酒盛りを開始します。なんと世界初の"そばビール"なる物がありましたので早速賞味しますが、味はいまひとつかな。(かなり危ない味でした)
○本日は隊長の送別会です(+陰の大御所の還暦祝い)、酒池肉林とまでは行きませんが浴びるほど「沢の井」(生酒)を飲み、最後は蕎麦で締めくくります。そこへなんとあの騒々しい団体が2時間遅れで到着です、もう勘弁してくれ〜。さて暗くなったホームで電車を待つ隊長のほてった頬には夜風が心地よく、ほのかに匂う梅の花の香りに山村の春を感じました。少々騒がしいきらいはありましたが、奥多摩の早春をのんびりと味わえた山旅でした。