荒船山

艫岩・行塚山・御岳山・兜岩山

兜岩山


荒船山=鹿岳

【行程】 11/22(日)快晴(朝方山の上は雪)[練馬IC3:30=佐久IC5:40=荒船不動6:18/6:50−星尾峠7:05−艫岩7:33−行塚山8:07−星尾峠8:21−御岳山8:45−兜岩山9:16−ローソク岩9:30−荒船不動近道分岐10:05−荒船不動10:25/10:34――>鹿岳へ]
【メンバー】 隊長(単独行)

○土曜日の好天にいてもたってもいられなくなり、日曜日に日帰りで西上州の山に出かけました。軽井沢付近から見る夜空は満天の星空で本日の天気は良さそうです、さすがに日頃の行ないの良い隊長です、と自画自賛。さて荒船不動に着くと先着が1台停まっていますが睡眠中でした、素早く朝食と身支度を整え出発です。朝もやのせいでしょうか御岳山の頂上付近が白っぽく見えます。(?)星尾峠までの道は良く整備されており、たくさんの倒木もきれいに片付けられていますのでペースがあがります。

○星尾峠に着きますと前方に最高峰の行塚山が眺められますが、標高1300メートル以上は一面の霧氷となっています、駐車場から見えた白っぽいもモヤは雪雲と霧氷だったのです。稜線までの急な登りをこなすと後は平坦な道となります。武蔵野の雑木林を思わせる落葉樹の林のなかを行きますが、霧氷に覆われた木々の姿は一足早いクリスマスの世界です。林のなかの真白な一本道は堅く凍り付きまるで木道を歩いているような感触です、慎重に足を運びます。

○艫岩は前方から雪が吹き付けてきて景色どころではありません、見る間に体温を奪ってゆきます、荒船山恐るべし。山の景色を書いてある方位盤を恨めしく眺めながら証拠写真を撮ってとっとと退散です。すると手前の雲が流れ、真っ正面の盛り上がった白い雲の固まりが見る見るうちに山の形に変化してきます。おおー、思わず口をつく感歎の声、真白に雪化粧した浅間山がその雄大な姿をいま初めて隊長の前に現しました。

青空をバックに霧氷が煌く
○平らな稜線を分岐まで戻り行塚山に向かいます、滑りやすい凍った急登が途切れたところが山頂です。山頂からは凍り付いた木々の間から西上州の山々が展望できました、ふと見上げると白く輝く霧氷が青空をバックに煌いています。幻想的な世界を一人占めして感激です、それにしてももうシーズンは終わってしまったのでしょうか。

○星尾峠に戻り今度は御岳山、兜岩山へと向かいます。天気は快晴ですが風に乗って霧氷がキラキラと光を反射しながら次から次へと舞い落ちてきます。「ああこの情景は戦場ガ原の落葉松のシャワーと似ているなあ、あっちの方は柔らかい秋の陽光だったっけ」と暫し瞑想モードに浸ります。

聳え立つローソク岩
○御岳山から兜岩山までは空身でピストンします。兜岩山へはローソク岩の下を巻いて行きます、山頂は木立に囲まれ展望は今一つですが奥多摩を思わせる静かな山旅が楽しめました。帰りにローソク岩へ寄り基部にたどり着きますと、ところどころに雪の着いた垂直な岩の壁を見上げます。高さ15メートルほどでホールド、スタンスは結構ありますのでその道の人には登れるのでしょうが素人は手を出す隙がありません、誰も見ていませんのであっさり引き返します。(こんなところで人知れず死にたくない隊長です)少し先の岩の展望台からは360度の展望が得られます、浅間山が真白な姿を青空に見せています、荒船山も白い霧氷の帽子を一面に被りテーブルマウンテンを自己主張しています、振りかえればローソク岩が天高く聳え立ち、この角度からはMMLのワッペンそっくりです。

○御岳山の下りでようやく登って来る人々とすれ違います、鞍部からは近道を通り荒船不動に下りますがこの道を登って来る人はいませんでした。朝には空いていた駐車場も1キロ先までびっしり一杯です。隊長は離脱途中に着いたばかり登山者に一番奥の駐車スペースの空いたことを知らせながら鹿岳へと移動します。

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