中山仙境(夷耶馬)・矢筈岳(姫島)

展望台から夷耶馬を望む



【行程】 1/28(火)曇り [たまプラーザ5:40=(バス)=羽田6:32/8:05=(ANA791)=大分9:45/10:00=(レンタカー)=熊野磨崖仏=宇佐八幡宮=中津城=福沢諭吉旧居=グランプラザ中津(泊り)]
1/29(水)晴れ[中津8:20=(車)=夷耶馬駐車場9:36−前田登山口9:47−分岐10:19−無明橋10:35−高城10:50−下降点11:04−隠洞穴11:07−下山口11:22−駐車場11:28==伊美11:47/12:10=(フェリー)=姫島(姫乃家)12:30/13:02−登山口13:18−5合目13:31−矢筈岳13:46/14:00−登山口14:20−港14:36/15:20=(フェリー)=伊美15:33==ホテルベイグランド国東16:40(泊り)]
1/30(木)晴れ[ホテル9:15=(車)=杵築10:30/12:45=大分空港14:50=(ANA3792)=羽田18:33/18:50=(バス)=たまプラーザ19:47]
【メンバー】 隊長



○マイレージの期限が来るので優待搭乗券で国東半島へ出かけます。ところが大雪注意報で出発が危ぶまれます。早起きしてバスの不通に備えますが雪は積もらず「ラッキー!」でも大分の天気予報が三日間とも雨とは「なんちゅうこっちゃ!!」それでも気温は高いので路面の凍結は無いようです。




○大分空港に降り立つと日差しがあるじゃありませんか。レンタカーを借りて、まず熊野磨崖仏に立ち寄ります。ここからは尾根沿いに鋸山に行けますが道がぬかるんでいるとのことでパス。それから宇佐八幡宮、中津城、福沢諭吉旧居などを見学して中津に泊まります。



【中山仙境】
銀色に輝く鎖○翌日は予報に反して晴天です。まずは夷耶馬に向かいます。ナビに導かれて山の中の細い道を進みます。「凍結注意」の看板が・・・気温が高くて良かった。途中の展望台から夷耶馬の鋸状の尾根が見渡せます。「おいおい、あんな所を歩くのかい?」ちょっとビビル隊長でした。




○駐車場に車を停め周遊コースを取ることにします。前田登山口まで1Kmほど県道を歩きます。登山口からは階段の整備がされた尾根道を進みます。ずっと急な登りが続きます。途中では展望が良い小ピークに札所が設けられ小さな石仏が祀ってあります。ルートから外れるところもありますが丁寧に立ち寄りましょう。四番札所は展望の良い岩山でした。



おっかない無明橋○先ほどに駐車場からの直登ルートとの分岐に出ます。尾根の反対側からも道が上がってきています。さてここからが核心部です。いよいよ鎖が始まります。真新しい銀色の鎖が張ってあり安心感を与えてくれます。でも「鎖に頼り切らないように」との注意書きがあり・・・緊張します。



○鎖に支えられながらいくつかの岩峰を越えて行くと次第に展望が開け周囲の景色が広がります。狭い稜線の両側は切れ落ちており遥か下まで見通せます。幸い昨日までの雨で濡れた岩肌は乾いていますし、風も強くはありません。絶好の岩稜歩き日和です。



高城山頂の石塔○しばらく行くと無明橋に到着です。5mくらいの谷を結ぶ40Cm幅の石の橋です。自然の造形は何と不思議なものでしょう。おっかないけど勇気を出してこの石橋を渡りましょう。もっとも下には巻き道もありますから無理をする必要はないのですが。



○さらに鎖を伝いながら先に進みますと最高峰の高城に登頂です。山頂には天照皇大神の石塔が建っていました。標高は316mと低いのですが遮るもののない山頂からは360度の大展望です。眼下には寒村の集落が点在し、目線を上げれば豊後海峡の水平線が意外なほど近くに見えます。これから先の馬の背といわれる細い稜線にも鎖が目につきます。



○細い稜線を鎖を頼りに下ってゆくと下降点にでました。誤って先に進みましたが岩の先は崖で行き止まりです。慌てて戻ると鎖がついた下降点がありました。ここからはトラバース気味に降りてゆきます。隠洞穴は岩をくり抜いた洞穴のようで10人くらい寝泊りできるような感じでした。すぐ下に岩から浸みだした水が流れているので使えるかもしれません。



○このコースは時間にしたら一周で2時間ですから大したことはありませんが、狭い岩の稜線と手強い鎖、高度感溢れる絶景など変化に富んだ素晴らしい縦走路でした。天気にも恵まれて無事に登山ができましたが、他に登山者がいない今の季節には一人ではあまり行きたくない場所です。



【矢筈岳】
港の待合屋上から矢筈岳を望む○さて次は姫島をめざします。国東半島の先端の伊美からフェリーで20分ぐらいです。港の駐車場に車を停めてフェリーに乗ります。進行方向に姫島が望まれます。右手の円錐形の山が目指す矢筈岳のようです。標高は266mですが0mからの登山となりますから結構なアルバイトです。



矢筈岳山頂には貴重な天測点があった○まずは腹を満たしましょう。ネットによると姫乃家という割烹がお勧めのようです。ここで名物の車エビ天丼を食します。もうお腹いっぱい(これで登山ができるのか?)案内図に従って登山口へ向かいます。いよいよ山道ですが良く整備がされていてしばらくは広い道が続きます。やがて狭い山道となりますが林道に出てそこを登って行きます。



山頂には堂々の一等三角点○尾根に出ると後はひたすら登ります。階段が緩くなると山頂でした。山頂標識は何だかコンクリートの塊に結わいつけています。後ろへまわると「天測点」の表示が・・・思わぬ貴重なお宝に心が躍ります。おまけに一等三角点じゃありませんか。



○山頂からの展望はありませんが展望台があり屋上へあがると海や国東半島が望まれます。風もなく暖かな日差しでしたので汗を掻いてしまいました。穏やかな山頂で暫く過ごします。観光客も少ない時期でしたので山に登る人などいるわけがありません。誰もいない山を独り占めにして幸福感に浸る隊長でした。



○翌日は雪かもしれないとのことでしたので内陸部は鬼門です。地図をにらんで杵築に向かいます。江戸時代の面影の残る町並みが良く保存されていました。今まで杵築について知識が無かったので思わぬもうけものでした。こうして2泊3日の国東半島の旅は終りました。登山は2日目の2山だけでしたがいずれも特徴のある印象深い山でした。わざわざ横浜から出かけた甲斐があったというものです。



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