小笠原(母島)

小剣先山・乳房山

沖港から乳房山を望む



【行程】 2/26(月)曇り [竹芝11:00=(おがさわら丸)=]
2/27(火)晴れ [=父島二見港11:20/12:03=(ははじま丸)=母島沖港14:12/14:45−(鍾乳洞など)−登山口15:20−小剣先山15:35/15:45−登山口15:59−ペンション・ナンプー16:05(泊り)]
2/28(水)晴れ [ペンション7:30−登山口7:42−長木山休憩所9:25−乳房山10:09/10:22−剣先山12:18−登山口13:06−沖港13:15/14:00=(ははじま丸)=父島二見港16:00/16:10=(車)=ペンション・キャベツビーチ(泊り)]
【メンバー】 隊長、TL、S夫妻、N夫妻、A、K、Y



沖港から小剣先山を仰ぐ ○かねてより温めてきた小笠原への憧れを実現する機会がえられました。アルパインツアーの父島・母島ハイキングへ参加いたします。小笠原は2011年6月世界自然遺産に登録されてから人気はうなぎのぼりで、一昨年に船も大型船に更新されて快適になりました。でも竹芝から24時間も掛かりますからなかなか大変な旅です。



○父島の二見港に着いたら隣のははじま丸に乗り換えます。11000トンのおがさわら丸に比べると499トンのははじま丸はずいぶんと小さく見えます。母島まで脚を延ばす人はまだ少数派のようです。鯨とかカツオドリのウオッチングをしながら2時間の船旅でした。沖港に着くと荷物は車で運び我々は足慣らしの散策をします。



○観光案内所でヘルメットを借り鍾乳洞の探索へと向かいます。狭い洞窟はわずか50mほどで終点です。鍾乳石も少なくがっかり感は大きかった。でもガジュマルの気根が垂れ下がり異様な空間でした。まあ無料なのでこんなものでしょうか。


小剣先山111.9m
○最後に小剣先山に登ります。わずか111.9mですが切り立った姿は堂々としています。ところが参加者のなかにサンダル履きの不心得ものがいたのです。山頂付近には岩場があるのでちょっと心配でした。登山口から10分たらずで分岐にでます。右は階段、左は岩場です。ツアーリーダーは当然右手の安全な道を選択しました。



○岩場からの道を併せて最後の階段を上ると眺めの良い山頂です。明日登る予定の乳房山から連なる尾根筋に尖がる剣先山が目の前にあります。先ほど乗船してきたははじま丸が沖港に静かに停泊しています。爽やかな風が頬を伝い薄らとした汗が乾きます。


乳房山462.6m
乳房山の山頂は近い○母島の最高峰は乳房山です。時計回りに周回するコースをとりましょう。母島は貴重な動植物の宝庫です。まずは靴に着いたプラナリアを酢の水溶液で消毒します。現地のガイドが付きますから説明を聞きながらの登山です。南の島の固有種が縦横無尽に絡みつく原生林のなかに登山道が続きます。



○母島にしか居ないメグロの大群や珍しいカタツムリなどを観察しながらノンビリと歩きます。途中に戦争中の洞窟や爆弾跡などの戦跡があり往時を偲ばせます。木々の高さが低くなり展望が開けてくると山頂が見渡せます。もうここまで来るとあと一息です。



山頂の山名標識○生い茂った草をかき分けて進むと山頂でした。南に開けた展望があり北側には細い展望台があります。山頂標識の所で登頂証明書に使うシートに山名を写し取ります。下りは細い稜線を通りますが両側に海が見え抜群の展望でした。



○登ってきた子供が緑色のかわいい蜥蜴を持っていました。グリーンアノールという外来種で、母島に住み着きオガサワラシジミを絶滅寸前まで追い込みました。我々も日の当たる植物の上でグリーンアノールを探します。始めは保護色に変身しているので分かりにくいのですが、慣れれば何匹も見つけることが出来ました。これだけ多くの害虫が繁殖しては、抵抗力の弱い固有種の命運は尽きてしまうでしょう。



○沖港に戻り観光協会で登頂証明書をもらいます。ははじま丸の出航には島の住民が大勢お見送りです。鯨の幟を振り回しながら手を振ってくれました。船の上からは乳房山と小剣先山が望まれ登頂を果たした満足感に浸ります。



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