立山・剱御前

立山〜真砂岳〜別山〜剱御前

別山から剱御前のフェイク・ピークを望む



【行程】 8/29(火)曇り [たまプラーザ21:49=(東急・JR)=新宿22:25/23:15=(夜行バス)=]
8/30(水)ガスのち晴れ [=富山5:07/5:35=(富山地鉄バス)=室堂8:53/9:22−一ノ越10:11−雄山11:03/11:20−大汝山11:42−冨士ノ折立12:10−真砂岳12:46−別山13:37−別山北峰13:46−別山乗越14:30−剱御前P14:46/15:00−剱御前小舎15:07(泊り)]
8/31(木)ガスのち曇り[山小屋5:48−剱御前6:10−別山乗越6:34−室堂平7:36−室堂8:30/8:40=(高原バス)=美女平9:30/9:40=(立山ケーブル)=立山9:48/10:16=(富山地鉄)=富山11:20/12:19=(はくたか562)=東京14:52/14:57=(JR・東急)=たまプラーザ15:58]
【メンバー】 隊長



○日本の山標高ベスト100に王手をかけた隊長は山行計画に余念がありません。折角ですから黒部水平道から剱沢を登って剱御前に達しようと思ったのですが・・・。バスの予約直前に水平道が通行禁止との情報に接します。それなら懐かしの立山を巡ってから剱御前にまいりましょう。



○世の中変われば変わるものです、いまでは富山までの夜行バスは多くの会社が運行しています。予約の時点で3列席が満席で4列のびのびシートを選択。窮屈ではないかと心配していましたが杞憂に終わりました。料金も驚くほど安く、かつ車も新しく快適な旅でした。富山駅の北口に着きますが室堂行きのバスは南口からです。地下道を潜って移動いたします。



別山から立山を振り返る○室堂に着くと天気はパッといたしません。ガスの中を立山に向かって歩き始めます。一ノ越からは岩稜の急な登りとなり徐々に高度を稼いで行きます。山頂に神社の建物が見えてきたらすぐに雄山の三角点でした。生憎のガスで展望はありません。山頂でのお祓いを期待していたのですが、天候不良につき屋内でのお祓いと書いてありましたのでパス。外のベンチで昼食をとり最高峰の大汝山に向かいます。



○大汝山と富士の折立のピークは縦走路から外れています。前回はピークを踏んだのか記憶が定かではありませんので改めて登頂しておきましょう。富士の折立は少し岩を登るようなスリルが楽しめます。しかし隊長は思わず途中でザックをデポしてしまいました。山頂で会った若者に『空身ですか?』『・・・・』



○真砂岳を過ぎ内蔵助山荘への道を分けると別山です。ガスで視界が利かない天気ですが、未踏の北峰に立ち寄りましょう。ほぼフラットな広い稜線上の道をケルンに導かれて進みます。朽ちた標識の先には通行禁止の立札があり、ここが山頂のようです。晴れていたら剱岳の眺めが良いとのことです。



○南峰に戻って縦走を開始すると見る間に天気が回復してきました。剱御前や立山が望まれます。別山乗越に着き小屋の手続きをしていたら靴を履いて出発準備中の夫婦がいました。剱御前に行く由、これはのんびりと休んでいる場合ではありません。慌てて後を追います。急登が終わった辺りで追いつきました。そこから少しで山頂標識の立つピークに到着でした。喜びの百高山完登です。記念写真に笑顔で収まります。



夕陽を浴びる剱岳○これでやっと百高山完登と肩の荷が下りましたが、小屋に着いてから地図を良く見ると・・・なんと山頂標識のあったところは最高峰のフェイク・ピークだったのです。目指す三角点はその先でした。どうりで短時間に着いたはずだ、失意の隊長は『明日があるさ・・・』とうそぶきます。小屋からは夕映えの剱岳が凛々しい姿を見せてくれていました。



雨の中で一人ぼっちの記念写真○翌朝は雨交じりのガスでした。仕方がないのでカッパの上下を着て出発いたします。こんな天気ですから剱御前に向かうような変人はいるはずもありません。雨の中を黙々と歩くとようやく小さな三角点に到着です。ミニ三脚を立ててセルフタイマーで記念写真を写しましょう。顔が引きつり気味ですが仕方がありません。気を引き締めて帰路に着きます。昨日一緒だった夫婦が小屋を出発するところに帰着『昨日の山頂はフェイク・ピークでした』との報告をしたのでした。



○室堂へは新室堂乗越経由で下ります。途中で雷鳥の群れに出会いました。大きくなった子供もいて6匹も一緒なので吃驚いたしました。室堂平に着いた頃にはガスも晴れ立山や剱岳が望まれるようになりました。最後の登りに汗を掻きながらバスターミナルに到着です。



○今回の山行は百高山完登ということで力が入った割にはピークを誤認するという情けなさでした。でも何とかリカバリーできて結果はオーライとなりました。小屋では剱岳登山の団体さんの感動の登頂報告があり、一方では登頂を翌日に控えた団体のハーネス装着準備講習会など興味津々でした。おばさん中心の団体でしたが声に張りがありました。やはり目的を持った人々は輝いているのですね。隊長も新たな目標を設定して若さを保つような余生を歩みたいものです。



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