白峰三山

北岳〜間ノ岳〜農鳥岳

西農鳥岳から間ノ岳・北岳を望む



【行程】 8/2(日)晴れ[たまプラーザ0:38=(車)=奈良田4:06/5:30=(山梨交通バス)=広河原6:30/6:59−二俣分岐7:29−第一ベンチ8:08−第二ベンチ8:44−白根御池9:47−C249511:02−小太郎分岐12:15−肩ノ小屋12:51−北岳13:56/14:10−北岳山荘15:07(泊り)]
8/3(月)晴れのちにわか雨[小屋5:00−中白峰山5:36−間ノ岳6:46/6:54−農鳥小屋7:50−西農鳥岳8:47−農鳥岳9:31/9:41−大門沢下降点10:10/10:27−C223511:43−沢12:35−大門沢小屋13:20/13:35−C163014:10−吊橋16:16−開運橋17:18/17:23=(車)=奈良田温泉17:28/18:33==民宿えびなや18:40(泊り)]
8/4(火)晴れ[民宿7:59=(車)=たまプラーザ12:10]
【メンバー】 隊長、林道の鴉天狗、北の鼠男



広河原から北岳(バットレス)を仰ぐ ○今回は鼠男君の注文で白峰三山の縦走となりました。彼は「北岳は43年前の夏合宿で登ったはずですが記憶が定かでない」とのこと。隊長は3年前の笹山縦走を含め4度目となります。真夜中に自宅を出たので奈良田には4時に到着。辛うじてバス亭に近い第一駐車場に滑り込みます。朝食を摂ると5時には始発バスが来ました。出発前には座席がほぼ埋まる状態です。



○第二駐車場では大勢の登山者が列を作っていました。ぎゅうぎゅうに押し込んで何とか出発ですが15分も時間をとられてしまいました。満員のバスは喘ぎながら広河原に到着です。トイレに時間をとられ半時間後にようやく出発です。広がる青空に聳え立つ北岳バットレス、今日も暑い一日となりそうです。



○今日のトップは鴉天狗です。ゆるゆるとしたペースで大荷物の若者や韓国人たちに抜かれて行きます。白根御池から草滑りの急登が始まります。道の両側に咲く高山植物に慰められながら一歩一歩登り続けます。稜線に出ると正面に仙丈ヶ岳が望まれ涼風が運ばれてきます。太陽光線は強烈ですが爽やかな稜線漫歩の始まりです。



○肩ノ小屋を過ぎると岩場の登りが続きます。両俣小屋分岐を過ぎると待望の山頂です。少し雲が沸いて富士山は見えませんが周囲の山々の展望は利きます。暫く展望を楽しんだら北岳山荘を目指します。目標の15時は少し過ぎましたが何とか無事に到着です。今日は布団1枚に2人とか。窮屈なロフトなら布団1枚に一人とのことで選択しましたが・・・狭いうえに暑いのには閉口です。



○それにしても韓国人の団体の多さには驚かされました。山道で「アニハセヨ〜」と挨拶を交わしましたが小屋では韓国語が飛び交います。本日は28名の団体のキャンセルがあったのでロフトの14名は夕食後に階下に降りて眠ることができました(ラッキィー)



間ノ岳から雲海に浮かぶ富士山を望む○翌日はピーカンです。雲海の中に聳え立つ富士山がモルゲンロートに赤く染まります。朝食は遅くなるので弁当を食べて5時に出発します。間ノ岳までは登山者の数も多く空身の団体もいました。山頂からは南アの山々が遠くまで望まれ、塩見岳の向こうに荒川・赤石・聖が連なります。



西農鳥岳の山頂標識(3年前には無かった)○農鳥小屋までは順調でした。ここから最後の登りです。今回の目的のひとつに西農鳥岳登頂があります。前2回は山頂を巻いたような気がいたします(地図には巻くと書いてある)慎重にピークを踏みながら登ります。すると前方のピークに棒が立っています。何と西農鳥岳の山頂標識でした。「3年前には無かったよなぁ?」半信半疑の登山隊でした。




○農鳥岳から民宿にTELして登山口まで迎いを頼みます。「遅くとも4時には下ります」って嘘八百でした・・・。大門沢下降点から一気に高度を下げて行きます。途中ですれ違う大荷物の登山者には頭が下がります。下るだけでも汗が噴き出すのにご苦労様です。



○沢が近づいた急降下する道で鼠男君が脚首を捻ってしまいます。ここからは慎重に下りますが登山隊のペースは大幅にダウンします。何とか大門沢小屋に着くと鼠男君は冷水で脚を冷やします。あとは騙しだまし進むしか道はありません。ところが1時間半も歩くと雷が鳴り雨が落ちてきます。取りあえずカッパの上を着て進みますが、すぐにバケツをひっくり返したような豪雨となってカッパの下も装着指令が出ます。ここで鼠男君の大チョンボが発覚。「カッパの下がザックに入っていない」・・・あまりの事態に隊長は声が出ません。



○それでも1時間もすると小降りになり吊橋を渡ります。ここからは工事中のため迂回路を通り林道にでます。隊長はうっかりしていて最新のコース状況を把握していませんでした。まだ1時間半ぐらい山道を進むものと思っていましたが、ここから開運橋までは林道を通るように変わっていたのでした(お粗末!)



○開運橋では民宿の車が待っていてくれました。遅れを詫びて奈良田まで乗せてもらいます。奈良田温泉の無料券をもらい女帝の湯につかります。ぬるい湯は身体を芯から温めてくれます。鴉天狗は民宿のおばさんに「あんたは一度来たことがあるね」と言われて吃驚。美味しい料理に舌鼓を打ちビールの追加を頼めば山里の夜は更けて行きます。


○今回の白峰三山縦走は稜線では天気に恵まれて素晴らしい展望が得られました。鼠男君も基礎体力には不安がありません。でも下りでは山道に慣れてないのでバランスを崩すことがあり課題を残すことになりました。そういう意味では2日目のコースに少し無理があったようです。ただ前回の登山靴忘れといい今回のカッパ下の忘れといい基本的な準備不足は否めません。気持ちを引き締めて装備準備をお願いしたいものです。




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