寸又三山

前黒法師岳

朝日岳の展望所から前黒法師岳を望む(2013.4.27)



【行程】 4/28(日)快晴 [寸又峡5:38−夢の吊橋6:06−尾崎坂展望台6:21−林道登山口6:41−湯山集落跡7:06−林道7:36−栗の木の段8:09−白ガレの頭9:23−展望所9:55−前黒法師岳10:31/11:01−白ガレの頭11:42−栗の木の段12:27−林道12:53−林道登山口13:20−寸又峡14:00(光山荘泊り)]
【メンバー】 隊長、林道の烏天狗



○前黒法師岳はコースタイムで往復10時間の長丁場です。加えて前日に転んで痛めた相棒の脚が心配です。朝は早立ちなのでお弁当にしてもらいます(大きなオムスビ3個もあった)少し遠回りですが、39年ぶりの懐かしい夢の吊橋を渡ります。尾崎坂展望台まで行って昔の登山道を探しますが、廃道となったようで見当たりません。それでは素直に飛龍橋に回りましょう。


○飛龍橋からダートの大間川林道を0.7Kで登山口です。登り口にはガレた急斜面に階段・梯子が設置されとても真面な道とは思えません。でもすぐに普通の山道となり、植林地を登ると石垣がある湯山集落跡に出ます。林道に出ると登山口には小さな小屋がありました。少し上がって稜線に出ると正面に朝日岳が大きな姿を現します。


展望台からは雪を被った南アルプス南部の稜線が望まれる山頂は南側が少しだけ開けているが展望は良くない○しばらく右手に朝日岳を望みながら高度を上げると、平坦な植林帯の栗の木の段に到着です。樹林帯の緩い登りが次第にきつくなると白ガレの頭です。今度は南側が大きく開け沢口山が望まれます。ここからは楽しい稜線歩きが続きます。展望所からは南アルプス南部の山々が少しだけ望めます(ここが唯一の好展望)


○シラビソの原生林のなか、最後の急登を喘ぎながら登ります。やがて傾斜が緩くなると残雪が現われます。凍ってはいませんし腐ってもないので快適に乗り越えます。少し先には待望の山頂です。4人連れのファミリーと単独行が休んでいました。展望は南側の一角だけで地味な山です。陽のあたる暖かな場所でまったりと30分も長休みしてしまいました。


○下りは鴉天狗を先行させ、慎重に脚を運びます。帰りには8名とすれ違いました・・・GWだというのに少ないですね。でもこの山に来るのは皆さん健脚です。しっかりした足取りで元気に登って来ます。ところが最後に一人だけバテバテ奥様が登場です・・・『まだまだ先は長いよ』(心の中でエールを送ります)


○ようやく飛龍橋まで下ると観光客がわんさか現れます。とくに夢の吊橋から寸又峡の間は人が途切れることなく続きます。新緑の渓谷美を楽しむ観光客です。狭い寸又峡の街並みは人で溢れ返っています。


○昨日の朝日岳に比べると距離は長いのですが、傾斜が緩いので登り易い山でした。また原始性の残った素晴らしい山といえるでしょう。やはり麓に泊ってのアタックは余裕があって、老いた身体には優しい山登りでした。


○宿泊した光山荘は登山客にも優しく、岩崎某なども利用していてるようです(色紙が2枚ありました)料理は地味ですが地の物がふんだんに使われ美味でした。今回のクライマックスを無事に乗り越え肩の荷を下ろした隊長は、地酒の大吟醸にほろ酔い気分で心地よい眠りに着いたのでした。



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