大源太山

七ツ小屋山の登りから大源太山を振り返る



【行程】 10/29(土)快晴 [たまプラーザ5:34=(東急・東京メトロ)=東京6:20/7:00=(とき303)=越後湯沢8:11/8:20=(タクシー)=旭原登山口8:38/8:45−c940m9:18−c1290m10:04−大源太山10:54/11:11−七ツ小屋山12:08−旭原分岐12:40−シシゴヤの頭13:16−水場14:07−登山口14:34/14:53=(タクシー)=越後湯沢15:17/16:08=(たにがわ418)=東京17:40/17:47=(東京メトロ・東急)=たまプラーザ18:37]
【メンバー】 隊長、関の三本松




○谷川連峰を馬蹄形縦走したときに七ツ小屋山から北方を望むと、天を突くような鋭峰が眺められました。その時は時間が無くて立ち寄れませんでしたが、ずっと気になっていました。天気が良いので谷川岳大好きの「関の三本松君」と挑戦いたします。2日前の木曜日に新潟県に出張しましたが、魚沼三山は真っ白な稜線です。巻機山や谷川岳も北斜面には雪を被って輝いているじゃありませんか。大源太山の標高は1600mと低いのですが、北側からのアプローチなので心配です。


○この秋一番の冷え込みでしたが、冬山装備で臨んだ隊長は余裕綽々でした。タクシーで旭原の林道奥にある登山口まで入ります。すでに駐車場には車が一杯でした。出発準備中にもタクシーで単独行が到着です。登山口から15分で渡渉点です。丸木橋は流されていてロープが張ってあります。結構な水量があり、向こう側の濡れた岩まで思い切って飛びますがヒヤヒヤものでした。対岸で蓬峠への謙信ゆかりの道を分けます。


○紅葉真っ盛りの広葉樹林帯の急登をロープに掴まりながら高度を上げて行きます。尾根を回り込むと前方に目指す山頂が見えてきます。森林限界を越えると周囲の展望が開けます。風もなく穏やかな痩せ尾根を山頂に向かってグングン登ります。雲一つないピーカンのなか冬服の隊長は汗びっしょりでサウナ風呂状態です。


○山頂直下の急登は脚に応えます。青空を背景に山頂標識が待っていますが、なかなか近づきません。息を整えながら一歩一歩身体を引き上げて行きます。ようやく着いた山頂には予想に反して誰もいませんでした『おかしいなぁ、みんな何処へ行ったのだろう?』(途中では3パーティ10人を抜いただけです)天を突くような穂先の上からは360度の大展望です。谷川連峰はもとより苗場山・佐武流山、巻機山などが澄んだ空気の中に浮かび上がります。


○下りは鎖場が連続する緊張感あふれる岩場です。真新しい銀色の鎖は頼りがいがありますが、色あせたトラロープは信頼性に欠けますから体重を預けないように慎重に下ります。最低鞍部から振り返りますと、天に向かって鋭い岩肌が起立しています。こちら側からの登りは大変そう。山頂から見えていた七ツ小屋山の山腹を巻く道は笹に覆われ通行は不可能でした(残念!)


縦走路から七ツ小屋山を望む○七ツ小屋山からは谷川岳から朝日岳までの馬蹄形縦走路が左右に広がります。笹が開かれた縦走路を辿ると旭原への分岐となります。ここからは刈ったばかかりの笹が道に散らばり滑って危険このうえもありません。しばらく歩くと前方にエンジン音を響かせながら笹刈りをする人がいました。谷を隔てた向かい側には大源太山が青空に向かって尖がっています。


シシゴヤの頭付近から谷を挟んで大源太山を望む○シシゴヤの頭には意外に早く着きました。ここからタクシーを予約します。コースタイムで2時間20分ですから2時間後に登山口に来てもらいましょう。謙信ゆかりの道は緩いジグを切りながら高度を下げて行きます。下るにつれて紅葉が美しくなり、水場を過ぎると沢の音が近づきます。歩き易い道でしたのでそんなに飛ばしたつもりはありませんが、結果的には半分の1時間強で登山口に着いてしまいました。


○ここで1時間も待つのは敵いません。タクシー会社に連絡しようと携帯を出しますが圏外の表示です。でも出発時にはアンテナが1本立っていましたので無理やりダイヤルすると・・・何と、アンテナが立ちました(0本)すぐにタクシーを回してもらうよう頼めました。諦めずにトライして良かった。


○越後湯沢の駅には温泉があります。ぽんしゅ温泉で汗を流し始発の新幹線で帰ります。湯上りのビールの美味いこと。これだから電車での登山は止められません。本日は天候に恵まれて晩秋の谷川連峰を満喫できました。大源太山は期待に反しない素晴らしい山でした。こんなに簡単に登れて満足度の高い山も珍しく、それだから人気の高いのも肯けます。関の三本松君との同行も回を重ね、いずれも厳しい山行でしたが天気に恵まれ思い出深いものとなっています。これからも体力の衰えを気力でカバーしつつ、若者との登山を楽しみたいと思う隊長でした。




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