袈裟丸山

小丸山の下りから前袈裟丸山を望む


【行程】 6/5(日)晴れ[たまプラーザ2:30=(車)=沢入(折場登山口)6:05/6:17−賽の河原7:06−小丸山7:42−前袈裟丸山8:37/8:57−小丸山9:35−賽の河原10:12−駐車場10:46/11:01=水沼温泉11:40/13:04=たまプラーザ16:06]
【メンバー】 隊長、林道の鴉天狗




アカヤシオはピークを過ぎたがまだ綺麗 ○日曜日しか都合がつかず日帰りで狙える300名山ということで、群馬県の袈裟丸山に白羽の矢が立ちました。この山は奥白根山から皇海山を経て南下する稜線上に位置し、前・後・奥など幾つかのピークから成ります。ヤシオツツジが有名で5月中旬から下旬のシーズンには人気沸騰で大変混雑します。最盛期は過ぎましたが駐車場の混雑が心配なのと、昼から雨との予想もあり、早朝着で午前中のアタックとします。

○3月中旬に北関東自動車道が開通しアプローチが大変便利になりました。太田桐生ICで降り、渡瀬渓谷沿いのR122を沢入で左折し林道小中西山線に入ります。舗装された道を約10Kmで折場登山口の駐車場です。6時到着ですが早くも数台が停まっています。2組ほど準備中ですから我々も素早く出発いたします。

○いきなり階段状の山道ですが、ひと月ぶりの山歩きで少々腰が重い。北回りの急登は通行止めなので南周りの一般道を歩きます。良く整備された道は絶好のハイキングコースです。急登が終わると稜線の向こう側は草原となり、大きく展望が開け正面に前袈裟丸山が望まれます。谷を挟んで立ちあがる鋭い姿に『まさか、あれが袈裟丸山じゃないよね・・・山腹に林道が走っているし?』信じたく無い者には地形図も歪んで見えてしまいます。

○先ほどから「チリリン、チリリン」と後方に聞こえる鈴の音が気になります。かなりのハイスピードで登山隊を追って来るのは・・・ジイサンでした。隊長も日頃の冷静さを欠き、少し熱くなって息を弾ませます(どうせ今日は行動時間が短いし)でも、ベンチで休んでいたら追いつかれてしまいました・・・情けなぁ〜。


尾根筋には可憐な石楠花が咲き競う ○アカヤシオは盛りを過ぎましたがシロヤシオは最盛期です。霞みか雲かの花街道をユルユルと登って行くと展望台があり、石を積み上げた小山が林立する賽の河原に到着です。沢入コースとの分岐には赤い涎掛けのお地蔵さんが鎮座しています。木々の間から堂々たる前袈裟丸山が望まれますが、標高差で300mは半端ではありません。

○再び新緑の樹林帯を小丸山に向かって登ります。小ピークに騙されましたが、ようやく小丸山に到着です。開けた山頂からは袈裟丸山の荒々しい稜線が一望のもとです。でも本日は天候の心配もあり一等三角点のある前袈裟丸山が目的地です(後袈裟丸山への縦走は危険なので通行禁止とか)・・・『あのギザギザ稜線を歩かなくて助かった』思わず本音がでてしまいました。

登山隊の山頂は前袈裟丸山○大きく下ってから小ピークを越えると、気持ちの良い鞍部に避難小屋が建ちます。前袈裟丸山に続く痩せ尾根には石楠花が可憐な花を咲かせていました(来週ぐらいが見ごろでしょうか)いよいよ最後の急登です。トラロープが設置されている滑りやすい道を一気に上がります。傾斜が緩くなると山頂はすぐそこです。

○期待に反して山頂には誰もいません。すれ違ったのは単独行だけですから、後の人々は先に進んだのでしょう。でも「後袈裟丸山への縦走路は通行禁止」と書いてありますので、我々はここを山頂とします・・・大人の対応だなぁ。そこへ麦わら帽子の怪しいカップルが縦走路から登場します。見た目はベテラン風ですがファッションが只者ではありません「ここからが難しいんだよ」と呟きながら南西に続く尾根を下って行きました。隊長は道なき尾根を下る二人を唖然として見送ります。

○下りでは多数の登山者とすれ違います。でも朝の鈴鳴らしジイサンの姿が見えないと思っていたら、なんと避難小屋の先ですれ違いました(随分と遅れて・・・朝の元気は何だったんだぁ)やはり人気の山だったんですね。結局10時半ごろまで登ってくる人に出会います。最後は犬連れでしたけど・・・きっと山頂までは無理だろうな。登山口に降りると駐車場は満車で、前後の道路脇にも停まっています。予定より早く11時前の下山となりましたが、おとなしく帰路につきます。

○わたらせ渓谷鉄道の水沼駅に併設の温泉に立ち寄ります。循環・沸かし湯ではありますが、清掃したばかりの露天風呂は心地よく、温泉気分を満喫いたします。短時間にも関わらず思いのほか疲れが出たので(って飛ばしすぎでしょう)少し休憩してゆきましょう。時間が早いので高速の渋滞もなく4時に帰宅です。こうして梅雨の合間を縫っての日帰り300名山アタックは成功裏に終了いたしました。



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