池口岳

黒薙から池口岳を望む



【行程】 11/7(日)晴れ [道の駅遠山郷5:51=(車)=池口岳登山口6:15/6:27−山の神7:05−黒薙の頭8:26−利剣沢の頭9:06−ザラナギ平9:33−2156P10:21−池口岳北峰11:05−南峰11:33−北峰12:06/12:19−2156P12:50−ザラナギ平13:28−黒薙の頭14:26−山の神15:26−登山口15:50/16:13==たまプラーザ22:37]
【メンバー】 隊長、林道の鴉天狗




○今日は往復10時間以上かかるロングコースなので(S口@函館さんは8時間15分ですが)出来るだけ早く出発したいものです。でも暗いうちに林道を通るのは不安なので、薄明るくなってから出発です。池口集落の奥の遠山家からダートの林道となり、登山口まで1.2Kmジグを切りながら登ります。思ったより整備されていて普通車でも問題なく通れます。

○登山口の150m先に避難小屋と駐車場があります。神戸ナンバーの軽自動車が停まっていました。登山口からは植林帯の急登ですが、先は長いのでゆっくりと歩きましょう。35分で山の神でしたが、S口さんは同じ時間で15分も先の面切平まで登っています・・はぁ(溜息)稜線に出ると木々の間から双耳峰のシルエットが望まれ「池口岳かなぁ」と鴉天狗が独り言「ちょっと低くない?」・・・池口岳の南にある鶏冠山でした。

○南に大きくガレた黒薙の縁を登ると、右前方に池口岳が遠くに望まれます(ここまででS口さんに30分遅れ)大きな双耳峰ですから、三角点のある南峰までは時間が掛かりそうです。まずは北峰まで行ってから考えましょう。黒薙の頭からは樹林帯を下って、登り返して利剣沢の頭です。もう一山越えると明るいザラナギで、その先にテント場に好適なザラナギ平があります。水場への踏跡もありますが果たして・・・

鞍部から北峰を振り返る南峰の山頂標識○シラビソの中を徐々に高度を上げて2156Pを巻くと岩稜のある稜線となります。昨日登った奥茶臼山が近くに見えます。この辺りから雪と氷の塊が登山道の上にビッシリと散らばります。凍りついているわけではありませんが、滑っては大変なので慎重に足を運びます。踊り場から加加森山と光岳が望まれるようになります。息を弾ませて主稜線に上ると加加森への分岐となり、あとひと頑張りで北峰でした(S口さんとは40分の遅れでした)

○山頂には神戸から来た2人連れが休んでいました。ザラナギ平までテントを担ぎ上げたそうです。南峰までの路が険しいそうですので、軟弱登山隊は空身で行くことにいたします「あれぇ、本当に空身だぁ」驚かしてしまいましたが、往復1時間ですから勘弁してもらいましょう。笹のなかの細い路を下り、狭い稜線を渡ると2段の登り返しです。振り返れば北峰が競り上がってきます。息が弾んできますが一気に登り切ります。

○南峰は静かな頂でした。光岳の山頂下には白いテカリ岩が輝いています。周囲数キロに人の気配は北峰の2人だけとは、流石は原始性溢れる南アルプス深南部です。ここで病気のシェルパに送る写メールを撮ります。早く良くなってまた山にご一緒したいものです。帰りがけに見た登山道脇の木には、新しい熊の爪跡がくっきりと残っていました(恐ろしい〜)『北峰にデポしたザックは無事でしょうか?』思わず脚に鞭がはいり、次第に息が上ります。

南峰から加加森山・光岳を望む


○ザックは無事でした。帰り道も長いので昼食を取ったら出発しましょう。稜線からはこれから下る長い尾根筋が認められます。登り返しが何ヶ所かありますので、体力の配分に気をつけてまいります。谷筋は紅葉に染まり日差しを浴びてキラキラと輝いています。黒薙の先で先行の2人に追いつきました。ザラナギ平からは縦走ザックなのであっさりと追い抜きます。

○樹林帯に入ると薄い踏跡に落葉が積り路は判りにくいのですが、テープが豊富にありますので明るいうちは迷う心配はありません。秋の午後の柔らかな日差しを受けて黄金色に輝く落葉松林の中を、木漏れ日を浴びながらゆったりと下ります。厳しい頂を登頂した満足感に浸りながら歩きます。登山口に戻ったのは4時近くになっていました。行動時間は9時間半の長丁場でした(とにかく疲れた〜)

○池口岳はロングコースで踏跡も薄いところがありますが、必要なテープは十分ですから300名山を狙うような上級者には何の問題もありません。素晴しい原始性と静かな山旅が約束されています。今回は土日とも天気に恵まれて、南アルプス深南部の難しい2山をゲットすることができました。帰りの中央道は渋滞しましたが、お疲れ隊長は助手席で心地良い揺れに深い眠りに誘われます。でも帰宅が10時半とは・・・とほほほほ。



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