赤牛岳

赤牛岳・水晶岳・鷲羽岳・三俣蓮華岳・双六岳

黒部湖畔から赤牛岳を望む


【行程】 7/17(金)晴れ [新宿22:30=(さわやか信州号)=]
7/18(土)晴れ [=扇沢5:05/6:31=(トロリーバス)=黒部ダム6:43/6:48−ロッヂ黒四7:17−平ノ渡し9:38/10:10=(渡し舟)=対岸10:18−奥黒部ヒュッテ12:13(泊り)]
7/19(日)快晴 [奥黒部ヒュッテ4:17−1/85:04−2/85:36−3/86:13−4/86:49−5/87:09−6/87:34−7/88:04−赤牛岳8:43/8:55−温泉沢の頭10:49−水晶岳11:40/12:02−水晶小屋12:25−鷲羽岳分岐12:54−ワリモ岳13:18−鷲羽岳13:47/13:57−三俣山荘14:33(泊り)]
7/20(月)快晴 [三俣山荘5:00−三俣蓮華岳5:52/6:10−双六岳7:08/7:13−双六小屋7:44−弓折分岐8:43−鏡平9:08−シシウドヶ原9:43−秩父沢10:35−ワサビ平11:22−水場11:44−新穂高温泉12:20/12:56=(濃飛バス)=平湯13:25/15:30=(濃飛高速バス)=新宿21:52]
【メンバー】 隊長




○昨年の海の日は新穂高温泉から赤牛岳を狙うも、嵐に阻まれて三俣山荘から涙のUターンをした隊長でした。今年は単独で黒部ダムから逆コースのリベンジで、読売新道の長くて苦しい登りに挑戦です。幸い天気予報は3日間とも晴れマークとお誂え向きです。金曜日の夜に新宿から「さわやか信州号」で扇沢に直行いたします。

○扇沢でトロリーバス乗場に並んでいますと、目の前に見知らぬオジサンが・・・何やらザックのワッペンを指差して口をパクパク。ようやく話が通じたら、何とF島さんじゃありませんか!遥か以前会った時には好青年との印象でしたが、今では立派な中年紳士です(どうりで判らないはずです)黒Rさんも一緒でした。MMLの会員との山での偶然の出会いは初めてでした・・・ザックのワッペンは伊達じゃなかった。

崖沿いの桟道は崩れて通行困難な所も残る○トンネル内でF島隊と別れ湖岸の遊歩道を進みます。ロッヂ黒四で先行者に追いつき、10時の渡し舟に間に合うように脚を速めます。コースタイムは3時間ですが2時間40分で行けばなんとかなりそうです。でも簡単なようでなかなか一筋縄では行かない道です。沢は大きく迂回して渡り、アップダウンも結構ありました。

○なんとか渡し場には20分前に着きましたが、時間になっても船は来ません。ダムから研究者を乗せて来たので10分遅れで到着しました。小さな船ですが先ほどの単独行と2人で対岸に渡ります(乗船名簿に記入するだけで無料です)


○奥黒部ヒュッテまでの道は崖沿いの桟道です。この道は7月末までは整備が終わらず、公式には通行できないそうです(ベテランなら自己責任でとのことでした)例年は海の日頃には何とか通過可能に修復されているようですが、今年は修理が遅れて一部はロープを伝う処もあり通過には気を使います。こんな場所は雨の日には通りたくはありません。

○奥黒部ヒュッテには一番乗りです。いや今シーズン一番目の客でした。この日は登山客5人と新設トイレの検査員6人と大賑わいでした(+テント泊3名)この読売新道を登ろうというのは、北アルプスは登りつくしたベテランばかりでした。喜んだ若い衆が岩魚を2匹釣ってきて、岩魚寿司を夕食に出してくれました。おまけに風呂に入れたのには驚きました。

赤牛岳の稜線から水晶岳を望む○読売新道は今シーズン山頂まで誰も通ってないとのことで、途中の倒木が心配です。雪はほとんど無いとのことで、軽量化に徹して軽アイゼンを持たない隊長は一安心です。長丁場となりますので朝食は弁当にしてもらい、テント泊の若者3名に次いで65歳の日帰りオジサンと4時過ぎに出発です。コースは良く踏まれていて、8分割して道標が完備していますので迷う心配はありません。

○樹林帯の中の苦しい急登が続きますが、気温の低い朝のうちに高度を稼ごうと、若者と抜きつ抜かれつ息を弾ませます。若さよりも経験が勝ち(って荷物の重さが違いますが)何時しか若者たちの声も聞こえなくなりました。心配していた倒木はシラビソ1本とダケカンバ1本だけでしたので、大きな問題ではありません。8分の5を過ぎると森林限界を越え展望が利き始めますが、朝の陽射しが次第にきつくなります。

○8分の7を過ぎて65歳のオジサンも力尽き、隊長の一人舞台となりました。最後は高度計に50m誤差があり、あっけなく赤牛岳の山頂となりました。遮るもののない360度の展望を独り占めです。正面には薬師岳が大きく広がり、カメラのファインダーには収まりきりません。これから向かう水晶岳は思いのほか遠くて高く聳え立っています。

水晶岳から鷲羽岳を望む赤牛岳の山頂は360度の展望○水晶岳までの稜線は晴れていれば問題ありません。ただシーズン始めでしたからペンキマークが薄くケルンも整備されていません。途中でピークの西側を巻くところを登ってしまい、ハイマツと岩の通過に苦労いたしました。山頂直下の残雪をスーパーの袋に入れて、お茶と水羊羹を冷しながら最後の登りを頑張ります。

○流石に水晶岳は百名山です、水晶小屋方面から登山者が次々に訪れます。あらあら空身の人々もいるじゃありませんか。ここからは裏銀座・西銀座の山々はもとより槍・穂高・笠が望まれます。山頂で暫し休憩をとり、冷たい水羊羹で咽を潤します。ここまで来ればあとは一気です。

○水晶小屋を過ぎると人も疎らになります。黒部源流は雪が残っているので、鷲羽岳を越えて行きましょう。でもワリモ岳と鷲羽岳の登りは疲れた脚には堪えます。それでも本日最後の登りですから気合を入れて登り切ります。反対側からヘロヘロになりながら登ってきた親子は水晶小屋に向かうそうです(あのペースで今から、大丈夫?)

○三俣山荘には2時半到着です。早く着いたので一人に布団一枚でした。隣りには70歳の元気なオバアサンが甥っ子と来ていました。それにしても5時45分になってから、昨日一緒だった夫婦連れが到着したのには驚かされました(黒部源流で2度も道が判らなくなり苦労したようです)

鏡平の湖沼に映る槍ヶ岳○最終日もロングコースなので朝食は弁当です。三俣蓮華岳で景色を眺めながらの朝食でしたが、風が少々きつかった。折角ですから昨年はガスで何も見えなかった双六岳にも立ち寄ります。ここからの笠ヶ岳は神々しいまでの眺めです。他に登山者は一人だけ・・・ヤッケを纏って黒部五郎に対峙するスケッチお嬢さんが痛々しい。

○春道を通り双六小屋から下ります。弓折分岐から鏡平小屋はすぐ下に見えているのですが遠かった。でも、ここで暑さを忘れさせてくれるカキ氷が待っていました(名物のようです)加えて、沼に映る槍ヶ岳の勇姿を暫し魅入られたように見つめます・・・時を忘れてしまいそうです。その先の秩父沢は雪渓が残って橋が架かかっておらず、大きく高巻きする必要がありました。

○最後は炎天下の林道を飛ばして、新穂高温泉には12時20分に到着です。ここからバスを繋いで平湯を15時半の高速バスに乗りましたが、中央高速の渋滞で新宿まで6時間半弱も掛かり草臥れました。今回の三連休は夜行2泊の強行軍でしたが、天気に恵まれて憧れの読売新道を登ることができ大満足です。裏銀座の真中に位置する赤牛岳は、遠くから眺めるのも良し、登るのは尚良し・・・でした。



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