本部富士・八重岳

もとぶふじ・やえだけ

稜線から石灰岩の本部富士を望む


1/20(水) 東京=ちゅら海水族館=恩納村かりゆしリゾートH 
   21(木) H=伊江島城山本部富士=今帰仁城跡=八重岳=H
   22(金) H=比地大滝=辺戸岬=キャンプシュワブ=
名護岳=H 
   23(土) H=やちむんの里=伊計島=斎場御嶽=知念城跡=那覇H 
   24(日) 那覇H=ホエールウオッチング=
希望ヶ丘=東京


【行程】 1/21(木)晴れのち曇り一時雨(ガス) [城山=>本部港13:40=(車)=登山口13:56−迷20分−本部富士14:38/14:48−迷20分−登山口15:30/15:33==今帰仁城跡15:48/16:15==駐車場16:58−八重岳17:00−駐車場17:02==恩納村H18:05]
【メンバー】 隊長、KKK



(本部富士)
○伊江島から本部港に戻った登山隊は本部富士を目指します。ここは石灰岩が炭酸ガスを含む雨によって侵食された独特の溶食地形です。熱帯特有の円錐カルストという丘陵地帯を形成しています。この地形は日本では沖縄だけで、山里地区には16のピークがあるそうです。本部富士はこのひとつで見る角度によっては円錐形にみえるようで、日本最南端の富士として認定されています。

○ゴルフ場の脇の狭い道を直進するとキャンプ場です。手前に無料駐車場の看板のある空地がありますが、我々の他に車はありません。登山口には道標がありますので左に入り、ごく最近整備されたような真新しい遊歩道を進みます。すぐに左手の斜面にロープが見えますが、遊歩道は大きく巻きながら左に上って行きますので『きっと古い登山道で、すぐ上で出合うのだろう』と何の根拠もなく見送ります。

記念のポールが建つ山頂○暫く遊歩道を上りますが、鞍部に出たら今度は下り始めます。どんどん進むと山里の林道に出てしまいました・・・可笑しいなぁ。そこに居たオバサンに「本部富士へどう行ったら良いのですか?」「あんたらが来た方が本部富士じゃが、どれがそうかは知らん」とのこと・・・ガックリ。

○失意の登山隊は見落とした分岐を探しながら遊歩道を戻ります。結局、最初のロープが登山道のようです(何のこっちゃ!)急斜面をロープに掴まって登ると石灰岩のガレ場の急登となります。背後にはウフグシクムイ山の秀麗な姿が眺められるようになります(こちらのほうが富士山に相応しい山容ですが)

激しく侵食され尖った石灰岩は非常に危険○小さな尾根を北上し、樹林帯を潜ると最後の瘠せ尾根です。ここの石灰岩は鋭く侵食され、岩角がノコギリ状になっていますので危ないことこの上もありません。こんな危険な山は初めての経験です。最後は細い鎖が掛かりますので慎重に脚を運びます。山頂には記念のポールが建ち、ちゅら海水族館や伊江島の展望が開けます。

○生憎どんよりとした黒雲が低く垂れ込めてきました。天気が下り坂ですから長居は無用です。先が尖った石灰岩は危険ですから、帰りはより慎重に足下を見ながら下ります。ところがこれが裏目に出て分岐を見逃してしまいました。しっかりした踏跡をどんどん下ると、見慣れない風景に肝が冷えます。石垣の跡などがあり明らかに古い作業道ですが、踏跡は次第に薄くなります。

○このまま進んで少し藪を漕げば、先ほどの遊歩道にぶつかる確信はあったのですが、如何せんハブが恐い!残念ですが諦めて元に戻ります。山頂直下の鎖場まで登り返し、慎重に下り直すと右手に岩陰に入る分岐がありました。良く見ると黄色いテープもあるじゃありませんか(情けなぁ〜)

○駐車場に戻ったら雨が落ちて来ました。出発するとすぐに豪雨となり、道に迷った時に雨にならなくて幸運でした(でも2回も迷って隊長の面目丸つぶれ)近くにある今帰仁城跡に立ち寄りますが、雨の歴史散歩も乙なものでした。これが南洋の気候でしょうか、スコールのような激しい雨は半時間で上りましたので、八重岳にヒカンサクラを見物に参ります。

(八重岳)
ヒカンザクラが咲き始める(伊江島にて)○桜祭りの看板に導かれて八重岳の登山道路を登ります。道の両脇には7000本の桜が植わっています。両側から突き出た桜の枝が邪魔で道の真中を通行してしまい勝ちですから擦れ違いには気を使います。まだ1分から3分咲きですが、木によっては5分くらい咲いたものもあって綺麗です。全国で一番早くお花見ができるのが沖縄です。ヒカンザクラは濃いピンクの花で、桜というよりは紅梅や桃の花に近い雰囲気です。

乳白色のガスに包まれた桜大明神○登るにつれて乳白色のガスが濃くなり、山頂駐車場では5m先も見えない状態です。この先も道は続きますが「車通行止め」の看板に従って駐車場に入ります。生憎の天気でお客は少なく、入口でアイスクリームを売るお店が哀れを誘います。お店の女性に聞くと、道路を渡ったところにお参りするところがあるとのこと。

○三角点まで歩くのは諦めて本日の山頂はここといたしましょう。道路を渡って少し登るとガスの中から「本部八重岳桜大明神」の社殿が現われましたのでお参りをしてから下ります。生憎のガスでヒカンザクラはいまひとつでしたが、一足早い春の訪れを肌で感じることが出来ました。



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