大崩山
林道から大崩山を振り返る
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【行程】 5/4(月)雨のち曇り [大崩山登山口6:57−大崩山荘7:24−三里河原分岐7:45−下和久塚分岐9:28−上和久塚分岐9:55−大崩山10:45/10:50−下和久塚分岐11:48−三里河原分岐13:08−大崩山登山口13:45/14:00==美人の湯14:11/14:52==由布岳登山口18:00(泊り)]
【メンバー】 隊長、林道の鴉天狗
○大崩山は当初の予定には入っていませんでしたが、鴉天狗が登りたいと言うので隊長の友情出演です。相棒は熊本県から最短コースで登ったことはありますが、山頂で会った人から「和久塚尾根を通らずして何の大崩山か」と言われシュンとなったそうです。こういった無責任な言動が如何に人の心を傷つけるのか?
○ここは超人気の山のようです。夜中の9時半到着ですが、登山口付近の路上には車の列が延々と続きます。かなり先まで行ってから戻り、登山口近くの崖下に停車いたします。車の屋根を叩く雨音に眠れぬ夜を過ごしました。朝になっても雨足は衰えることなく隊長のモチベーションは一向に上りません。
○それでも雨の中を色とりどりのカッパに身を包んだ集団が三々五々出発して行きます。登山隊も何とか気力を奮い立たせて7時前には出発いたしました。大崩山荘までは良い道が続きます、雨も森の中ではそれほど気になりません。坊主尾根への路を分け更に祝子川左岸沿いの路を登ると三里河原との分岐です。ここで和久塚尾根への路を取り、河原に降りて簡易の橋で川を渡ります。水量が多いのでちょっと恐いところでした。
○小積谷に沿っての気持ちの良い登りのが終わると、右手のガレを急登いたします。上部では長い梯子が掛かり両手両足を使っての登高が続きます。袖ダキ分岐を過ぎてロープを登ったところで鴉天狗と泣き別れです。隊長は左手のテープに誘われ稜線にでますが、いくら待っても相棒が登ってきません。大声で何度も呼びますが応えはありません・・・??
○右手の踏跡を進み乳房岩の下に出た鴉天狗が正解だったのですが(隊長はパノラマコースへ出てしまいました)まあ呼子を鳴らしたりお騒がせいたしました。この先から山腹を巻くような道となり、ロープ、梯子が続き、気が抜けません。下和久塚、中和久塚、上和久塚は天気も悪いので全てパスして先に進みます。薄紫色のアケボノツツジが満開で、雨中の無聊を慰めてくれます。
○上和久塚分岐で稜線に出ると後は緩やかな登山道が続きます。2つの坊主尾根分岐を過ぎると宇土内谷からの道を併せ岩峰が立つ石塚に出ます。先行者はここで休むようですが、雨が酷くなってきたので休まずに山頂まで行きましょう。笹が被る道を進むと三角点のある山頂に到着です。坊主尾根から来た単独行が和久塚尾根への道を聞いてきます。こちらも少々情報収集しましょう。どうも坊主尾根は滑り易いようですので、ここは素直に来た路を帰ることにいたしましょう。
○雨の中を早足で駆け下りていたところ『あっ!』左足が滑ってしまい、受身が十分でなく右膝から捻って転んでしまいました。そこに小さな岩が出ていたものですから膝を打ち付けてしまいました。目から星が出るような痛みに暫くは動くこともできません。ようやく立ち上がりましたがカッパの膝は破れてズボンに血が滲みます。
○こんな所で事故ったら帰還できません。それからは脚を引きずりながら、ロープ・梯子の難場を緊張しつつ慎重に下ります。幸い途中から雨も上り薄日も差すような天気になってきました。ところが気が緩んだのか、小積谷の緩い下りで滑って尻餅をついてしまいました「今度は素晴らしい受身だね」・・・『あんたに褒められても嬉しくないよ』
○身も心もボロボロになりながらも、何とか無事に生還することができました。上祝子にある「美人の湯」に入り厳しかった山行の垢を流しましょう。山奥の一軒家といった風情の好ましい外観の温泉宿です。ぬめりのあるお湯は力を感じましたし、野天風呂からは大崩山が望まれ満足感に浸れました。
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