風巻尾根
焼山〜黍殻山〜袖平山〜風巻ノ頭
犬越路への道からは木々の間から袖平山が眺められる
【行程】 4/11(土)快晴 [たまプラーザ5:16=(東急・JR)=橋本6:00/6:20=(神奈川中央交通バス)=焼山登山口7:15/7:19−焼山8:50−黍殻山9:35−姫次10:27/10:40−袖平山10:55−風巻の頭11:36−神ノ川ヒュッテ12:36−犬越路13:51−用木沢出合14:46−西丹沢自然教室15:08/15:44=(富士急湘南バス)=新松田16:52/16:54=(小田急・東急)=たまプラーザ18:10]
【メンバー】 隊長
○今日は単独行なので易しいコースを選択します。姫次から犬越路まで東海自然歩道の未踏部分を歩いてみたいと思います。バスの便から考えると焼山登山口から西丹沢自然教室までのロングコースです。早朝のバスも4月ともなると登山者の数が増えてきます、焼山バス停留で降りたのは6人でした。
○3人はいきなりのダッシュで、始めチョロチョロの隊長は見る見る離されてゆきます。まぁ先も長いしゆっくり参りましょう。お蔭で焼山までは誰にも会わない一人旅となりました。山頂には鉄塔の展望台がありますので登りますが、上は結構な風で高所恐怖症気味の隊長は落ち着いて景色を楽しむどころではありません・・・速攻で階段を下ります。
○Tシャツのオジサンが「暑いですねぇ」などと言いながら通過して行きます。先を急ぐみなさんは展望台をパスしてしまうのですね。でも暇人としては山頂をパスするなどということは考えられません。黍殻山への道標がありましたので立ち寄って行きましょう。良い路が山頂まで続きますが、小さな電波塔が建ち残念な山頂でした・・・三角点があったからまぁ良いか。
○縦走路に戻り避難小屋を過ぎると緩い登りが続きます。やがて落葉松林が現れると姫次に到着です。登山者は4つのベンチに分かれて休んでいます。正面に富士山が聳え、檜洞丸から蛭ヶ岳までの主稜が展開する贅沢な眺望です。黄砂の影響でしょうか春霞のなかぼんやりとした富士山でした。それにしても蛭ヶ岳の存在感は抜きん出ています、あの登りを見たら主脈縦走の方々は溜息が出るでしょう。
○先ほどのTシャツ男が風巻尾根に向かいますし、その路から登山者が登って来たのには驚ろかされます(静かな路とのイメージがあったので)さて軽く食事をしたら出発です。袖平山までは展望の稜線歩きです、この辺りが東海自然歩道の最高地点だそうです。時間もあるし山頂まで足を伸ばします。これから向かう風巻尾根の下りが延々と続き、犬越路が遥か遠くに眺められます。
○ガレの縁を通り急降下して尾根道に出ます。へばったTシャツ男を途中でパスすると、もう抜き返されることはありませんでした。大きく下って登り返したところが風巻の頭です。東屋とベンチがあり休むのに最適の山頂です。気温は高いのですが湿度が低く風が通るので汗ビッショリとはなりません。それでも先ほどのキツイ登り返しでは汗が噴出してきます。ここから一気に500m下るので気を引締めてまいりましょう。途中で登ってくる若者2人に出会いました(暑い中ご苦労様です)
○尾根から外れると急な岩の壁となり、ジグを切りながら神ノ川まで下ります。足元の石が崩れ易く、他に登山者がいたら落石に遭いそうな嫌な路です。立派な橋を渡ると林道となり神ノ川ヒュッテまで歩きます。ヒュッテ脇から未舗装の林道を上りつめると日陰沢沿いの登山道となります。
○地盤の悪そうなガレた路が続き一瞬たりとも気が抜けません。安全なところで休憩をとりながらゆっくりと高度を稼いで行きます。突然、上方から「ザァー」という音が聞こえたと思ったら「ガガガァーン・・・ガラッガラッ」もの凄い音響とともに大量の岩石が降って来ました。土煙が上ったのは、わずか1分前に通過した場所です。顔面蒼白になり肝を冷やす隊長でした。
○犬越路までは益々傾斜がきつくなり歩き難い路が続きます。朝からの6時間半の行動で脚は思うように上りません。すぐそこに小屋の屋根が見えているのですがなかなか近づけません(情けなぁ)ようやく峠に着いたら隊長と入れ違いにこの路を下る単独行と擦れ違います、思わず「気をつけて!」と叫んでしまいました。
○ここからは良い道ですからノンビリ歩きます。峠の下で30人ほどの団体と擦れ違いました。こんな時間に不審な人々です、この人たちは何処に向かっているのでしょうか?もし大室山に登るのなら下りは真っ暗になってしまいます。余計なお世話かもしれませんが、2時過ぎに犬越路では遅すぎますよ。
○用木沢出合からは満開の桜を愛でながら山里の春を満喫いたします。途中の売店で冷えビールを入手しバス停に到着です。なんと2月にいたワンちゃんが居るじゃありませんか!『可愛そうに、置いていかれたのでしょうか?』隊長は不憫になって沢山の食べ物を与えてしまいました。そこへ軽4に乗った地元のオバサンが登場し「○○家へ帰れ!」と命じます。ワンちゃんは悪戯を見つかったように耳を折り曲げ恐縮していました。まったく人騒がせな犬でした。
○本日のコースは静かで楽しいものでした。しかし東海自然歩道屈指の山岳コースで、1100m登り800m下り、また500m上り返すタフなものです。少々暑い日ではありましたが、ゆっくりしたペースが奏功してなんとか完徹することが出来ました。丹沢も5月になるとヒルの心配をしなければならないので、残された期間は僅かです。隊長の丹沢通いもいよいよ最終コーナーに入ります。
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