遠見山

戸沢ノ頭(遠見山)〜大杉山〜ヤブ沢ノ頭

丹沢湖畔から遠見山を望む


【行程】 4/19(日)晴れのち曇り [たまプラーザ5:34=(東急・小田急)=新松田7:04/7:20=(富士急湘南バス)=中川橋8:16/8:26−540P8:47−戸沢ノ頭(遠見山)9:36−大杉山10:06−845P10:23−956P11:13/11:45−926P12:25−ヤブ沢ノ頭13:35−箒沢公園橋14:45/14:46=(富士急湘南バス)=新松田15:45/17:03=(小田急・東急)=たまプラーザ18:25]
【メンバー】 隊長、仕立て屋ぼん



○久し振りのアドベンチャールートです。目指すは中川と玄倉川に挟まれ丹沢湖から立ち上がり、戸沢の頭(遠見山)、大杉山を経てヤブ沢ノ頭まで続く尾根です。エアリアマップの空白地帯を埋めるべく、道なき山への飽くなき挑戦です。今日のお供は可愛そうなことに、藪山初心者の仕立て屋ぼんに白羽の矢が立ちました。地図読みの練習とかなんとか言って誘い出されてしまいましたが・・・果たして無事に帰れたのでしょうか?

桜の絨毯の尾根を進む○中川橋でバスを降り、橋を渡ると正面の階段が登山口です。すぐに杉の植林地となり道が消えますが、左手の稜線沿いの踏跡を辿ります。小さなジグを切りながら急な登りを続けると540Pに到着です。ここからは桜の花びらが絨毯のように積もる尾根を通ると、いよいよ戸沢ノ頭の急登となります。藪は意外に薄く、しっかりとした踏跡もあり迷う心配はありません。振り返れば富士山が秀麗な姿を見せてくれます。やがて植林地帯の登りとなり三椏の群落を過ぎると山頂です。

大杉山の山頂標識と三角点○鹿柵に「遠見山」の標識があるだけの寂しい山頂でした。ここからは広い尾根を鹿柵に沿って進みます。緩い上り下りが続き正面に鹿柵と三角点が現れ「大杉山」の小さな山頂標識が迎えてくれます。845Pへは急降下後に登り返します。ここで尾根が北西と北東に二分されますので、地形図にしたがって北東の尾根を下ります。

○瘠せた稜線は危険というほどではありませんが、少しも気は抜けません。ザレた岩肌を木の根を掴みながら身体を持ち上げる厳しい場面もありました。それでも仕立て屋ぼんは健気にも必死に喰らいついてきます。右に左に曲る尾根筋を忠実に辿りながら高度を上げて行きます。左手後方には世附権現山と富士山が微妙なコントラストで対比されます。

○急登が終わると956Pの広い山頂です。気持ちの良い場所ですから、ここで昼食といたしましょう。おやおや仕立て屋ぼんの食欲が今ひとつです・・・大丈夫でしょうか?コーヒーを飲み、たっぷりと休んだら緩やかな稜線を北上します。「弥七沢ノ頭」の標識があるピークからは、北に向かって急激に下る細い尾根に入ります。途中のピークから真直ぐに下りそうになりましたが『ん、何だか可笑しい?』登り返して、慎重に地図を読み左前方に続く尾根を下ります。急降下の後は木の根を掴む登り返しです。傾斜が緩くなったところが926Pでした。

瘠せた稜線を必死に下る仕立て屋ぼん○ふとズボンを見ると・・・ダニが2匹もたかっているじゃありませんか!ネット情報では3月でも子ダニが居たらしいので、念のため虫除けスプレーでガードしておいたのですが・・・慌てて払い除けます。ダニとヒルは鹿の棲息と切っても切り離せません。最近の鹿の増加がダニ増加の原因だと思いますが、本当に困ったことです。

○本日のクライマックスはヤブ沢ノ頭までの標高差250mの急登です。大汗をかいて笹薮を越えると、岩が転がっている地点に出ます。ここから稜線まではほんのひと登りでした。傾斜が緩くなるとヤブ沢ノ頭を巻く縦走路に飛び出しました。よくぞ無事に縦走してこれました、感激ひとしおの隊長でした。今までの踏跡に比べれば一級国道並みの道ですが、登山者の影は薄いようです。板小屋沢ノ頭の先でカップルを抜いた他には誰にも出会いませんでした。

○板小屋沢ノ頭でバスの時間まで50分です。コースタイムも同じなので軽いと思ったのですが・・・仕立て屋ぼんの脚に異変が起こります。半年振りの登山で道なき山を歩き回った付けが回って来たようです。みるみるペースダウンし前途多難です。沢まで下り箒沢公園橋まで1.1Kmで13分となり間に合いそうにありません。

○堰堤を梯子で下り沢を渡るとキャンプ場は近くです。そんな時に限って仕立て屋ぼんが川の手前で尻餅をつき起き上がれません・・・情けなぁ〜。ようやく箒沢公園橋を渡りバス停に着きましたが、時刻表の時間を4分も過ぎていました。残念ですがバスは通過してしまったのでしょうか??諦めきれずに上手を見つめていたら待望のバスの姿が現れました。

○本日は素人さんを連れてのアドベンチャールートへの挑戦でした。思っていた以上に路は良かったのですが、いくつか判断に苦しむ場所もありました。非常に緊張しましたが、慎重に地図を読んだのでルートファインディングの楽しさは倍加です。天気にも恵まれて充実した山旅を楽しむことができました。でも仕立て屋ぼんの槍ヶ岳登頂への道は、隊長と一緒だと一直線とは行きませんね。



2009年の記録へ