大山

西尾根〜大山〜ネクタイ尾根〜鐘ヶ嶽

鐘ヶ嶽バス停から鐘ヶ嶽を望む


【行程】 2/21(土)快晴 [たまプラーザ6:18=(東急・小田急)=秦野7:27/7 :35=(神奈川中央バス)=ヤビツ峠8:17/8:30−諸戸山林事務所9:07−915m9:50−大山10:50/11:06−ネクタイ尾根入口11:23−唐沢峠12:10−893P分岐12:26−日向山分岐13:00−広沢寺分岐13:48−鐘ヶ嶽14:23/14:30−鐘ヶ嶽バス停15:04/15:17=(神奈川中央バス)=本厚木15:57/17:52=(小田急・東急)=たまプラーザ18:39]
【メンバー】 隊長、ABちゃん



明るい大山西尾根 ○『大山の西尾根は静かで良いらしい』との情報をキャッチした隊長は、自分の実力も省みずアドベンチャールートに挑戦です。ただし力不足のところは他人に頼る・・・ということでGPS教のABちゃんの出番です。こうなったらトコトン地図に無い路を繋いで歩いてみましょう。丹沢の尾根筋には作業道が入っていますから、迷っても谷筋に降りない限り何とかなりそうです(って大丈夫か?)

○流石に人気の表丹沢です。ヤビツ峠行きの始発バスは満員で、本当に久し振りの立席でした。峠からは他人につられて車道を歩き出しますが、一向に青山荘分岐が出てきません。どうも始めから間違えたようです。少々遠回りですがこのまま車道を進みましょう。それにしても前途多難です(GPSがあるのに情けなぁ)

塩ビパイプが凍って扉が開かない!○諸戸山林事務所からは神社の前を通り沢に沿って進みます。12号鉄塔への標示に従い右の尾根に取り付き少しの急登で稜線でした。葉を落とした雑木林の明るい尾根筋からは、雪を被った主脈の山々が望まれます。誰も居ない山道の霜柱に鹿の足跡だけが続きますが、思いのほか良く踏まれた路で何の不安もありません。やがて電波塔が近くになり大山山頂直下に飛び出します。

○ところが鹿柵の扉が開かないじゃありませんか。塩ビパイプに入った柱を引き抜くというスマートな構造なのですが、パイプの中に溜まった水が凍り、押しても引いてもびくともしません。縦走路を通りがかった登山者の不審気な顔といったら只事ではありません。仕方が無いので塩ビパイプごと掘起して強引に突破いたしました。

何故ネクタイが風に靡く?○少し登ると山頂裏の展望地です。快晴で富士山と塔ノ岳・丹沢山・蛭ヶ岳など一望のもとでした。人の多い山頂でしたので、少し腹に入れたら北尾根を下りましょう。始めは凍った急傾斜ですから慎重に下りますが、すぐに緩い尾根道となります。モノレールの分岐点がネクタイ尾根入口です。木に結ばれた色とりどりのネクタイが風に靡いている風景はシュールでした。

木々の間を下るネクタイ尾根○微かな踏跡を尾根筋を外さないように辿りながら、柔らかな土の感触を確かめつつ木々の間を下ります。やがて木の階段が現れますが、正面の鹿柵を右に大きく迂回し唐沢に降ります。堰堤のすぐ上の対岸に唐沢峠への上り口があり、10分ほどのアルバイトで東屋のある峠です。2年半前に家族4人が道に迷い遭難した地点ですから、左右の作業道は厳重に封鎖されていました(ちょっとやり過ぎの感あり)

○20分ほど大山方面に登ると893Pから東へ向かう尾根に入ります。大山まで1.8Kmの道標が目印です。ここからは下りの稜線ですので少々難度が高くなります(いよいよGPSの出番です)すぐに尾根が分岐しますがテープに従い左を選択します。次の778Pでは縦走路はピークを通らずに北に折れますが、明瞭な路が南のピークに向かっていますので注意が必要です。

日向薬師分岐の道標○日向薬師への分岐点には小さな道標がありますので見落とす心配は無いでしょう。その直後のガレでテープと水源標識が谷底に向かいますが(伊勢原市と厚木市の境界)ここは稜線を北に向かうのが正解です。やがて東屋と立派な道標に導かれて674Pを登ります。次ぎの鐘ヶ嶽への分岐は標示が無く、地形図と照合し注意が必要です(良く探したら土管にマジックで矢印が・・・)

○痩尾根を下ると山神隧道の上で一般道と合流します。ここからはお気軽ハイキングルートです。植林された林の中、高度を上げて行くと平地となり感動の無い山頂でした(どうも裏側からの訪問は正しくないようです)下りは浅間神社の参道ですから、始めは急な石段ですがやがて歩き易い道となります。一丁ごとに標識がありますので退屈いたしませんし、時間の調節もスムーズです。鄙びた山村のバス停からは鐘ヶ嶽の鋭く尖った勇姿が眺められ、満足感に浸る隊長でした。

○今回は地図に無い道を歩くという冒険山行でしたが、GPSの助けをかりながら無事に貫徹いたしました。人気の表丹沢ですが大山山頂と鐘ヶ嶽を除くと、途中で出会ったのはたった一人でした。冬枯れの静かな丹沢は隊長の心をしっかりと捉えて止みません。まだまだ隊長の丹沢通いは続きそうですよ。



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