鉢盛山

林道から鉢盛山を振り返る


【行程】 11/1(土)雪のち晴れ [たまプラーザ3:00=(車)=黒川林道登山口7:34/7:51−見晴避難小屋8:26−朝日町分岐8:59−鉢盛山9:40/10:02−見晴小屋10:41−登山口11:14/11:21=>鉢伏山へ]
【メンバー】 隊長、林道の鴉天狗



鉢盛山案内板 ○秋も深まり高山は冬山へと装いを新たにいたします。雪にはからっきし弱い登山隊ですが、三連休にアルプス前衛峰を狙って出撃いたしました。まずは上高地の手前にある鉢盛山を目指します。ここは朝日町と波田町からの登山道があり、それぞれ長い林道の通過があります。いずれの林道も事前の通行許可を町役場からもらう必要があります。

○ところが山頂までの登山道が短い朝日町の林道は通行止めです。仕方がないので波田町のホームページを覗きますと、林道は通行できますが登山道が不通とか。でも暫定的な登山道が造られていて、林道の奥から直接尾根に取り付く最短ルートとなっています(かえって良かったかも)

○町役場で林道の鍵を受け取り黒川林道に入ります。紅葉真っ盛りの林道を奥に進むと六兵衛小屋です。ここからの登山道は通行止めで、林道は更に奥まで高度を稼いでゆきます。先ほどまでの霧雨がいつの間にか雪となり、見る見るうちに周りは白銀の世界に変わります。ノーマルタイヤの鴉天狗号は急坂に喘ぎ今にもズリ落ちそう。最後は祈るような気持ちで登山口に到着です。

雪の樹林帯を進む・・・上空には青空が○「う〜ん、雪になるなんてオラ聞いていないぞ」と鴉天狗「聞いていようがいまいが、雪は降るときには降る!」きっぱりと、隊長。さて、出発しようとした時に新潟ナンバーの車が1台到着です・・・本日の鉢盛山はこの2パーティで貸しきりのようです。登山隊はあまり誉められない秋山用の貧弱装備ですが「行動時間も短いし突撃だー」

○吹雪の林道をジグを切りながら登ると、稜線上にある見晴避難小屋に着きます。小さいけれども新しくて立派な小屋でした。ここから本格的な山道となりますが、雪は止み天気は回復の兆しが見られますので前進あるのみです。思わぬスノーハイクに心はウキウキ。静寂のなかを登山隊の呼吸音だけが響きます。

白く輝く乗鞍岳が正面に現れる○いつしか上空には青空が覗き、雪の反射で雪眼を心配するほどです。朝日町の避難小屋(プレハブ製で閉鎖中)を過ぎると、ひと登りで山頂です。少し先の電波反射板の所が展望に優れます。真正面に雪を被った乗鞍岳が他を圧倒して白く輝き、澄んだ空気の中で息を飲むような存在感でした。あいにく穂高をはじめ北アルプスの山々は雲のなかです。

○景色に見とれていたら突然「ガサッ」という音とともに氷の固まりが隣に落ちてきました。頬を刺すように冷たい風が吹き抜ける山頂では、反射板に凍りついた氷がフェンスを越えて落下してきます。危ない、あんな大きな氷の直撃を受けたら無事ではすみません。

○帰りの林道からは黄金色に輝く落葉松林が眺められ、はらはらと風に舞う針の落葉が幻想的でした。はるかに奥に望まれる鉢盛山の山頂に別れを告げます。朝日町の林道不通というアクシデントはあったものの、結果的には最短コースでの登頂となりました。スノーハイク気分も味わうことができ幸先の良い遠征のスタートとなりました。



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