白砂山

堂岩山の八間山分岐から白砂山を望む


【行程】 10/25(土)曇り [たまプラーザ3:35=(車)=野反湖8:01/8:09−地蔵峠8:46−水場9:45−八間山分岐10:20−白砂山11:18/12:07−八間山分岐11:52−地蔵峠14:10−駐車場14:43/14:51==尻焼温泉15:16/15:43==たまプラーザ20:56]
【メンバー】 隊長、仕立て屋ぼん



○ついに山の魅力に嵌ったか?またしても仕立て屋ぼんと出撃です。初心者には少し渋いかもしれませんが、隊長の行きたい山で且つ登りやすいという基準で、白砂山に白羽の矢が立ちました。2週間前に平標山から望んだ白砂山の雄姿を思い出しながら計画を立てます。

○野反湖の大きな駐車場には15台ぐらいの先行車があり、団体を降ろしたマイクロバスともすれ違いました。やはり人気の山のようです。ところが地蔵峠でカップルをパスしてからは暫く誰にも会いません。それからは早々と下ってくる単独行2人とすれ違っただけの静かな山でした。

○登山道は良く整備され笹が刈られて歩き易い路です。山麓の渓谷では紅葉真盛りでしたが山の中では葉は既に落ち、木漏れ日を浴びながら晩秋の山路風情です。気温は低いのですが風がなく穏やかな気候です。汗をかかないようにゆっくりとした足取りで参りましょう。急登は少なく緩い登りが続きます。

○良く見ると仕立て屋ぼんのパンツはデニムじゃありませんか。あれほど綿はダメと口を酸っぱくして言っているにも拘らず・・・・まあ雨が降らないことを祈るばかりです。こういうことは一つずつ恐い思いを体験してもらわなければ難しいのでしょうね。もう少し厳しい山行だったら同行を断るところでした。

○水場の分岐を過ぎ堂岩山の急坂を登り切ると、木々の間から白砂山が望まれます。八間山との分岐に出ると白砂山の風格のある山容が余すところなく眺められ、山頂に至る明るい稜線が一望できます。ここまで来れば稜線漫歩を楽しみながら参りましょう。フラフラ歩く単独行をパスすると山頂まで一直線・・・のはずでしたが、意外にきつい登りに隊長の心肺は悲鳴をあげます。

白砂山への稜線から佐武流山を望む白砂山の山頂にて○最後の急登と思って気合を入れてピークに立つと・・・まだ先があるじゃありませんか。この精神的ショックから立ち直るのは容易ではありません(情けなぁ、山を何年やっているのやら)そんなわけで呆然自失でしたがフラフラと山頂に向かいます。

○ようやく着いた山頂には360度の大展望が待っていました。北には佐武流山が威風堂々と控え、雲の上には苗場山が平らな山頂を覗かせています。東に目を転じれば平標山から仙ノ倉山の谷川連峰が、南には榛名山の凹凸が眼下に望まれ、奥秩父、八ヶ岳、浅間山などが点在します。西には白根山、横手山と続き、遥か遠くに北アルプスの山々が影となって連なります。

○贅沢な展望を満喫したら山頂をあとにいたしましょう。帰りには水場に立ち寄ります。3分ぐらい下ると小沢が流れていました。下りの途中で光輝く野反湖が眺められますが、まだまだ長い距離があると思うと少々うんざりです。あとはダラダラと長い下り(登りも少々)で駐車場です。

紅葉真盛りの渓谷にある尻焼温泉○帰り道では尻焼温泉に立ち寄り汗を流します。本日は水量が多く河原の温泉はありませんでしたが、小屋掛けした無料温泉に浸かります。熱い源泉を沢の水で割っただけのお湯は、疲れた身体に染み渡り疲労が融けてゆくようです。湯気の間から渓谷の紅葉美が眺められ、沢音が旅情を高めます。こんな贅沢な温泉が只とは信じられません。施設ばかりが立派で循環が多い似非温泉がはびこる今日この頃ですが、日本温泉の底力はまだまだ健在と嬉しくなります。

○帰りの高速は仕立て屋ぼんに運転を代わってもらおうと思っていたのですが「おれは目が悪いから夜の運転はだめ」ですって『主は鳥目か!』こころの中で悪態をつきながら運転を続けますが、忍び寄る睡魔に負けそうになり辛い思いをいたしました。何はともあれ無事に帰還できたことは同慶の至りです。

○今回も天候にも恵まれて晩秋の上越を堪能いたしました。登山道の整備状況からも人気の山らしいのですが、意外にも静かな山旅をすることができました。山仕立て屋ぼんもこの調子で行けば、来年の夏には槍ヶ岳のピークを踏んでいることでしょう。それにつけても早く装備の重要性に気付いてくれることを祈ります。



2008年の記録へ