編笠山

八ヶ岳PAから八ヶ岳を望む(左端が編笠山)


【行程】 10/4(土)快晴 [たまプラーザ4:15=(車)=観音平7:28/7:35−雲海8:21−押手川8:51−編笠山10:12/11:03−青年小屋11:26−押手川12:15−雲海12:45−富士見平13:07−観音平13:28/13:41==たまプラーザ16:38]
【メンバー】 隊長、仕立屋ぼん



○どうも定年が近くなると山登りに目覚める人が多くなるようです。仕立屋ぼんも隊長に擦り寄って来た一人です。曰く「槍ヶ岳に登りたいので指南して欲しい」「う〜ん」隊長は二つ返事で応じます。ところが槍ヶ岳までのロードマップを示したところで足の不調とか。1年間は音沙汰なしでしたが・・・最近になって再び現れました。取り敢えず軽い山で様子を見ることにしましょう。簡単に登れて且つ展望の良い山ということで「編笠山」に白羽の矢が立ちました。

○早朝お迎えにあがると薄いサブザックを提げた仕立屋ぼんが立っていました。あまりの軽い乗りに不安が過ぎる隊長です「セーターとか雨具持ちました?」「そんなもん天気良いから置いてきた」「・・・」隊長は絶句!これだから素人は恐い、あらためて家に取りに向かいます。

岩場から北岳・甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳を望む○観音平の駐車場には早くも車が溢れています。我々も準備体操をして出発いたしましょう。樹林帯の道は良く整備されていて、緩い真直ぐな登りが続きます。45分で雲海というベンチのある広場に到着、ここで富士見平からの道を併せます。傾斜を増した道は更に奥へと続き、30分で青年小屋への巻道が分岐する押手川です。

○ここから急登の始まりです。岩場を登って行くと次第に樹林が薄くなり、振り返れば南アルプスの山々の展望が一気に広がります。鳳凰三山、北岳、甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳が雲海のなかから黒々としたシルエットを現してきます。まったく眼福とはこのことを言うのでしょう。先ほどからの少し速いペースに、ぼんから休憩の申し出がありましたので、ここらで一本入れましょう。

○更に登ると傾斜が緩やかになり、思ったよりも速く岩がゴロゴロした山頂に立ちました。北側には権現岳が赤茶色の岩肌を晒し、その奥には主峰赤岳が聳え立ちます。横岳、阿弥陀岳など八ヶ岳の山々が広がります。反対側には南アルプス、中央アルプス、北アルプスの連山が余すことなく展開します。最終目標の槍ヶ岳も特徴のある尖塔を見せてくれます『今に登るから待っとれ!』ぼんの心の叫びが響き渡ります。

山頂からは荒々しい八ヶ岳の主峰群が手に取るよう


ピーカンの山頂にて八ヶ岳主峰群を背景に微笑む隊長○食事の後はココアを飲みながら周囲の景色をゆっくりと堪能してから出発します。青年小屋への道は細い山道から始まります。木々の紅葉もそろそろ始まり秋の青空に赤い葉が映えます。途中から小屋までは木々の無い溶岩の岩場を一気に下ります。正面の権現岳がみるみる高くなり『今日は縦走でなくて良かった』とは正直な感想です。

○巻道は少し湿った所もありますが歩き易い路で、緩い下りで押手川に至ります。雲海からは富士見平に寄って行きましょう。こちらの路は通る人も疎らなのでしょうか、笹が生え蜘蛛の巣が行く手を遮ります。ようやく富士見平の手前で単独行が登って来ました。生憎富士山は雲に隠れて見えませんでしたが気持ちの良い展望台でした。

○ここからは歩き易い遊歩道をジグを切りながら下ります。傾斜が緩やかなになりますと木々の間に駐車場の車が見え隠れし始めます。今回は天気が良く周囲の山々が全て展望できるという幸運に恵まれました。ビギナーズラックかも知れませんが山の魅力に嵌ることは間違いありません。ただし山の装備は最悪のことを想定して、手抜きをしないようにお願いしたいものです。



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