餓鬼岳・燕岳・大天井岳

花崗岩の燕岳


【行程】 9/21(金)晴れ [新宿22:30=(バス)=]
9/22(土)晴れのちガス [==大町4:26/4:43=(タクシー)=白沢登山 口5:02/5:25−最後の水場6:51−大凪山8:31−餓鬼小屋10:50/ 12:40−餓鬼岳12:45/12:55−小屋12:58(泊り)]
9/23(日)晴れのちガス [小屋5:29−剣ズリ5:58−東沢乗越7:36−稜 線9:09−北燕岳9:34−燕岳9:49/10:02−燕山荘10:21−最低コ ル11:17−槍ヶ岳分岐12:19−大天荘12:58/13:43−大天井岳13 :49−大天荘13:55(泊り)]
9/24(月)晴れのち曇り [小屋5:35−大天井岳5:40/5:47−小屋5: 52/6:03−コル6:47−常念乗越7:33−最後の水場7:50−ヒエ平まで 2.8K8:46−ヒエ平9:36−タクシー乗場10:09/10:40=(タクシ ー)=穂高11:05/16:50=(バス)=新宿21:35]
【メンバー】 隊長



○9月の貴重な三連休ですが直前までバタバタして、ようやく気力が満ちてきたのは木 曜日でした(ちと遅いって)昼休みに駅に行きますが明日のムーンライトは当然のごと く売切れです。しかしここで諦めないのが粘り腰の隊長です、なんとか「さわやか信州 号」をゲットいたしました。

○大町に着いたのは予定の30分前でまだ暗いうちです。10人ほど下車しましたがマ イナーな餓鬼岳に向かうのは3人だけでした。コンビニまで走って往復(遠かったー) してからタクシー相乗り4800円で登山口です。朝飯を食べて明るくなってきたので 出発します。

○沢沿いの道は桟道・梯子が整備され歩き易く順調に飛ばせますが、久しぶりの縦走ザ ックですので慎重に歩きましょう。最後の水場で水を補給したら肩に食い込む荷物に思 わずため息が、高巻きの急坂が堪えます。大凪山の登りが本日のメインイベントでした 、青息吐息で目の前が真っ暗になり気絶しそうです。

東沢岳手前ピークから餓鬼岳○同じタクシーの兄ちゃんを追って飛ばしたら5時間20分で餓鬼小屋に着いてしまい ました。日帰りサブザックをぶっちぎりです。ボランティア小屋番のおじさんとお話し ても時間を持て余してしまいます。山頂には薄くガスが掛かり遠望は利きませんが、久 方に北アルプスの一画に立った感激はひとしおです。オールドファッションな小屋でし たが、プレハブの別室に入れられ何とか一人一畳を確保。それにしても2食付9000 円は高い!

○朝食を取ったら混雑を避けて出発します。山は眠りから覚めず神々しいまでの静けさ のなか、黎明のアルプス稜線を一人歩きます。剣ズリのピークまで来たところで、雲海 を下に見てご来光を仰ぎます。途中でカモシカ夫婦と昨日の兄ちゃんに抜かれた他は順 調にぶっちぎりです。東沢乗越で燕山荘からの登山者達と初めて擦れ違いました。

○稜線までの苦しい登りが終わると花崗岩の快適な稜線歩きです。このまま楽な登頂か と思いましたが、そうは問屋が卸しません。大きく下って岩場を巻きます。息を切らし て稜線に戻り北燕岳に立寄ります。もう燕岳は目の前です。コマクサの群落(もう枯れ てますが)を通り抜け燕岳に向かいます、山頂には燕山荘から来た登山者が大勢いまし た。

○燕山荘からは表銀座に入ります。流石に登山者の数は多くミーハーな方もいらっしゃ るようです。お喋りしながらゆっくり歩いている空身の3人連れの女の子が振り向きざ ま「げえろいわってまだですか?」「・・・お、おじさんは知らないよー」(突然質問 すんなぁ・・・蛙岩のことらしい?)

立ちはだかる大天井岳○大下り最低コルまで一気に下ってから登り返します。そろそろ足腰に疲労が忍び寄っ てきました。ガスが流れると正面に壁のように立ちはだかる大天井岳。梯子と鎖を越え ると槍ヶ岳分岐です。トラバース気味に大天荘を目指しますが足が思うように上りませ ん、もうあと少しだと解っていますが一本とりましょう。

○1時ですが小屋には一番乗りです、暫く待ってもガスはあがりませんので空身で山頂 に向かいます。誰も居ない頂きは真白で何も見えませんでした・・・残念!。大天荘は 快適な小屋でした。生ビールで咽を潤し談話室で山談義に花を咲かせます。昨日の餓鬼 小屋で一緒だった方にも会い話は盛り上がります。夕飯にはアルプス祭とかで松茸御飯 と地酒が振舞われ嬉しい限りです。

展望の大天井岳山頂にて○翌朝ガスはあがり良い天気です、さっそく山頂に登りご来光を拝みます。昨日とは打 って変り360度の大展望を欲しいまま。目は正面の槍ヶ岳に釘付けです、眼下には喜 作新道で繋ぐ東鎌尾根が伸びています。北に転じれば昨日苦労して越えてきた燕岳、餓 鬼岳までの長い稜線が連綿と続き、遥か遠くに鹿島槍の双頭の頂きが望まれます。

○常念乗越までの縦走路は右手に槍・穂高を展望しながらの高低差の少ないプロムナー ドです。朝一番の気合で歩いたら1時間半とコースタイムの半分でした。目の前の常念 岳はパスして一の沢を下ります。ヒエ平まで一気に飛ばしますが、最後は大団体に巻き 込まれてしまいました。台風の影響で道路が不通なのでタクシー乗場は1.5Km先で す。道路の真中に大きな栃の木が倒れている場所もあり壮絶な被害でした。


槍・穂高の展望が素晴らしい


○お茶を沸かして待つこと40分で、ようやく駅まで行くパーティが下りて来ました。 タクシーに相乗りさせてもらい1000円で穂高まで出られました。そばを一緒に食し てから別れます。まずは穂高温泉にて入浴しましょう。運転手の言うことにゃ「新しい 洗い場の綺麗な温泉と昔ながらの温泉がある」とのこと、詳しく聞けば「循環と掛け流 し」とのことなので、昔ながらの「しゃくなげ荘」を選択いたします。

○さて湯から上がってさっぱりしましたが、まだ時間はたっぷり余っています。熟慮の 末に碌山美術館に立ち寄り安曇野の初秋を堪能いたします。ベンチで休んでいると先ほ どタクシーに相乗りした方々と再会しました(お互いに苦笑)帰りの中央道は渋滞で新 宿着は9時半となってしまいました。さて久し振りの北アルプスでしたが隊長に優しく 微笑んでくれました、どうも癖になりそうです(でも人が多いのが玉に傷だなぁ)



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