秋田駒ケ岳・乳頭山
秋田駒の登りから乳頭山を望む
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【行程】 8/13(月)快晴[アルパこまくさ6:05=(羽後交通バス)=8合目6:28/6:32−片倉岳6:56−阿弥陀池7:30/7:38−男女岳7:52−男岳8:24−横岳8:57−湯森山9:55−岩宿10:26/10:41−笊森山11:21/11:29−乳頭山12:30/12:44−田代平山荘13:05/13:30−孫六温泉14:26/15:00−乳頭温泉15:12/15:30=(羽後交通バス)=アルパこまくさ15:43/15:50=(車)=田沢湖スポーツセンター16:00(泊り)]
【メンバー】 隊長
○秋田駒ケ岳は8合目まで車で上れますが、お盆期間中はマイカー規制で17時半までは通行できません。駒ケ岳だけなら夕刻に車で上ってもOKですが、乳頭山までの縦走を考えると最終バスが16時なので、登山バスの始発「アルパこまくさ」に車をデポしておいた方が遅い時間まで有効に使えます。
○始発バスは田沢湖から上って来ましたが7割くらいの込み具合で出発です。狭い舗装道路が8合目までウネウネと続きます。8合目には狭い駐車場があり車が3台ほど停まっていました。小屋の前には水量十分の冷たい水場があり準備をしたら出発です。
○ゆっくりと高度を稼ぎながら片倉岳の展望台に到着です。朝の清々しい空気を肺一杯に吸い込み絶好調でしょうか。ところが先ほどから腹の具合が芳しくありません(昨晩腹を冷やしたようです)『困ったなぁ』こんな状態ではこの先が思いやられます。
○男女岳を回り込むようにして阿弥陀池に出ます。池の東端に小屋が2棟建っています。近づくと1棟は公衆トイレでした。地獄に仏とはこのことでしょうか、まさか山の真中に公衆トイレがあるとは・・・でも良く考えたらここは山の中ではなく一般観光客が来る遊歩道の一角だったんですね。
○すっきりした隊長は男女岳、男岳をピストンします。男女岳は一番乗りで景色を独占、岩手山の横で雲海に埋もれそうな三角形は昨日登った姫神山でしょうか。男岳からは眼下に田沢湖が眺められ気分は爽快、十字路に戻り横岳に向います。ここから登山者はほとんど居なくなり静かな山旅の始りです。登山道の左右にはコマクサが点在し孤独な登山者の心を癒します。
○縦走路を湯森山へ向いますが気温が上昇し汗が噴出してきます。なんでもない僅か110mの緩い登りなのに激しい消耗です。山頂にはベンチがあり展望は良好ですが遮るものが無く太陽が暑い。ここに3人パーティが休んでいました、同じバスだったようで男岳をパスして先行していました。ところが彼らが去ったベンチに忘れ物が『ゴミを忘れるとはなんたるこっちゃ』優しい隊長は怒りに燃えながらも親切にゴミを持ち帰ります。
○ここから宿岩までが地獄でした。遮るものがなくジリジリと容赦なく肌を焦がす太陽、無風なので蒸し風呂状態です。熱中症一歩手前でフラフラと登ります。ザックの中まで熱くなり水はお湯となって喉の渇きは癒されますが体温の低下には役立ちません。宿岩は縦走路中唯一日陰のできる遮蔽物で、影になった冷たい岩肌に身体を押し付け休みます。いつもの5分間休憩ではとても身体は持ちません、休みを長く取りながら行きましょう。
○すると岩の向こう側から「大変、さっき休んだときにベンチにゴミを忘れてきた」「誰か持ってきてくれないだろうか」などと反省の声が聞こえてきます。そこで隊長が劇的に登場しゴミを手渡したのでした・・・目出度し目出度し。
○笊森山の登りは150mで急登りもないので大したことはありませんが、炎天下では大きな消耗を強いられます。幸い微風が吹き始めましたので助かりました。展望の良い山頂に立つと向こう側には乳頭山が控えています。大きく下ってから110mの登り返しですが疲れた身体には厳しい試練です。
○騙し騙し着いた乳頭山には3人の登山者が休んでいました。真上から太陽が容赦なく照りつけますから長時間の休憩はできません。3人と入れ替わりに数人の若者が元気一杯に登場、凍らせたペットボトルに隊長の視線は釘付けです。話のなかで避難小屋の中が涼しかったとの情報を得ると即出発です。
○小屋の土間に倒れ込むと暫く荒い呼吸を繰り返します、10分ほど休むとようやく食欲が出てまいりました。何とかお湯でパサパサのパンを流し込み人心地つきました。田代平から孫六温泉に樹林帯の中の路を快適に下ります。涼しげな沢音が近づくと林道に出ました。
○孫六温泉は鄙びた温泉宿です。ところがここにも温泉ブームが到来して若者たちが大挙して訪れています。幸い隊長が入浴した時は湯船を独占し静かな山の湯を堪能できましたが、風呂から出て涼んでいると次々に若者が来ます。
○車を回収したら本日の宿の秋田県立田沢湖スポーツセンターに向います。最近建て直したばかりの近代的な外観に圧倒されます。ところが冷房がない!室温29.3度なのにどういうこっちゃ、夜も27.5度では安眠できる訳がありません。
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