定山渓天狗岳・小天狗岳

林道から定山渓天狗岳を仰ぐ


【行程】 7/12(土)曇り [札幌6:40=(車)=登山口7:34/7:42−天狗岳9:24/9:58−登山口11:21/11:25==ダム駐車場11:50−稜線岩峰12:23−小天狗岳12:49/13:20−駐車場13:52/14:05==札幌15:00]
【メンバー】 隊長


○札幌周辺の山に登れば何処からでも特長のある岩峰が望まれる定山渓天狗岳、ヒマラヤの高峰を思わせる鋭い峰々に『何時かは隊長も』と心に誓ったものでしたが、いよいよ挑戦のときが訪れました。登山口には先着の車が1台だけ、人気の山にしてはちと寂しい朝景色です。

○昨日の雨でじっとりしている沢沿いの樹林帯を登ります、登山道は滑りやすく杖を持たないことを反省するほどでした。夏草は茂って道を覆い隠し、沢の渡渉では数箇所崩れて判り難くなっています、思ったより悪い道でした。途中で蚊取り線香をぶら下げた単独行を追い抜くと新しい踏跡は無くなりました。

○急登を繰り返すと頭の上に白い岩が圧し掛かってきます、コルから本格的な岩場となり濡れたツルツルのルンゼは残置ロープを使わなければ到底登れません。ここで諦めるのが正解かもしれませんが、隊長の登頂意慾はこんなことでは静まりません、幸いロープは2本あるので体重を分散させながら登頂いたします、登りよりも下りで難渋しそうな悪場でした。登り切ってから振り返れば第U峰がいつの間にか目の高さになり山頂の近さを感じさせます。

定天山頂から小天狗岳とさっぽろ湖○稜線を少し登ると潅木に囲まれた三角点です、東に進むと展望の開けた岩場でここに山頂標識がありました。山頂はクリアですが周囲には低い雲が垂れ込めて1000m近くの山々はピークが望めません、眼下には満々と水を湛えた札幌湖が緑の中に光っていました。その右手に聳え立つ鋭峰は小天狗岳です『待っとれ、今から行くぞー』

○上ってきた単独行と話をします、彼は小天狗に一日に二度登ったとのこと、なんと山頂に眼鏡を忘れ取りに戻ったそうです(春香山で落し物をした隊長は他人事ではありません気をつけましょう)ガスが下から上がりみるみる視界が閉ざされ始めたのを潮時に山頂をあとにします。

○滑り易いので慎重に下りますが、難場をクリアして気が緩んだのか急な山道で木の根に乗り滑ってしまいました。足元の草の下には何もありません、あっと思った時には斜面を数メートル滑落です「痛〜い」左膝を岩にぶつけて止まりました。身体に各部には異常ありません膝も何とか軽い打撲で済んだようです、しかし落ちた所はイラクサの茂みでしたので露出した肌はちくちく大魔王の餌食となってしまいました・・・ヒリヒリ痛いよう

定山渓ダムが登山口○小天狗岳には定山渓ダムから遊歩道のような山道を辿ります。道路橋の下を潜ると本格的な登りですが、直登の階段が登りのリズムを狂わせ疲労が忍び寄ってきます。稜線に出ると小さな岩峰があり一休み、気合を入れ直して再び階段に挑みます。登り切ると定山渓の街並みが見渡せる展望台に出ます、次にはダムが真下に望めるポイントです。

○山頂からは雲の取れた烏帽子岳、神威岳が正面に望めましたが、残念ながら定天には雲が掛かり山頂付近はガスに覆われていました。立派な道が稜線上を西に続いていましたが果たして何処に繋がっているのでしょうか?下りは一直線です、登りではあまり気にならなかったのですが階段の板を止めている鉄の釘が板の流れた跡に飛び出していて躓きそうで危険でした。

○本日は憧れの定山渓天狗岳と小天狗岳の連続登頂に満足の隊長です。定天の変化に富んだ山道と小天狗の乾いた遊歩道の組合せは妙でしたが、両山とも人気の山の割りに登山者は少なく静かな山旅を楽しむことができました。



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