無意根山・中岳・長尾山
誰も居ない無意根山山頂にて
【行程】 5/17(土)快晴 [札幌5:05=(車)=林道入口6:05/6:12−宝来小屋7:30−無意根尻小屋8:38−稜線9:28−無意根山10:21/10:34−中岳11:25/11:38−無意根山12:40/12:55−長尾山13:42−無意根尻小屋14:44−宝来小屋15:50−林道入口17:16/17:30==札幌19:00] 【メンバー】 隊長
○今日は無意根山を中心とした札幌の山々巡りです、稜線上の雪はもう限界に近いのでこれが最後のチャンスかも知れません。ところが薄別の林道入口に着くとゲートが閉まっているじゃありませんか、おまけに「今年は開放しないかもしれません」などと不穏当な表現もあります。普通でしたら他の山へ転進となるところですが・・・あいにく知恵も無ければ地図も無い。目標達成への強い意慾に燃える隊長は長〜い林道歩きを選択します。
○宝来小屋からは雪道でテープを頼りに登りますが、スキーのテープに騙され大蛇ヶ原の辺りで道を失います。丘に立つと左右の稜線が確認出来ますから大体の現在地点は判るのですが、有るはずの無意根尻小屋が見当たりません。一抹の不安を抱えたまま壁に向かって西進すると踏み跡を発見、ジグを切りながら高度を稼ぎます。振り返れば小屋の赤い屋根が確認できました『なあんだ丘のすぐ下にあったんだ』最後はキックステップで120mの急坂を登り切ります。
○笹藪を越えると雪原があり南北の稜線まで楽に上がれました、ドピーカン青空のもと正面に見える余市岳、朝里岳、白井岳の白い山並みが眩しい。ハイマツのトンネルを抜けると雪の無い山頂です、少し霞んでいますが後方羊蹄山が異常な大きさで出迎えてくれました。これから向かう中岳の意外な近さにニンマリ、なんとか雪を繋いで行けそうです。始めはハイマツの中に踏跡がありますが雪渓で途切れます、そこから50mぐらいのハイマツ漕ぎですが下りだから良いようなものの登りでは堪りません。
○近くに思えたのに大きく消耗して遠い中岳でした、ようやく着いた山頂は砦のような岩を戴いています、果たして登れるのでしょうか?南側に回り込むと微かな踏み跡が続き簡単に登れました、岩場に立てば三角形の無意根山が美しい。無意根山の登り返しは意外な厳しさで汗掻きまくり、緩んだ雪も手強く山頂に戻った時には息が上がってしまいました、どうやら林道歩きのつけが回ってきたようです。
○時間も押してきましたので長尾山へは標高1300m近辺にザックをデポして往復です、空身なのに脚が思うように出ません(情けなぁ〜)尾根上の単なる瘤ですが山頂から余市岳の展望は素晴らしく疲れも吹き飛ぶばかりです。帰りは標高でわずか100mの登り返しですが辛いのなんの、ヨロヨロとよろけながら辿り着きます。
○壁の下りは雪崩斜面を一気にトラバースです、転がるように台地に下り小屋を目指します。小屋には団体が到着したところでした、有り難や、しっかりしたトレースが期待できます。ところが最後に踏み跡がクロスし選択した方は騙しでした、何とかスキーのテープを見つけ薮を越えると登山口の少し西に出ました。
○計画では小白山にも登る予定でしたがもう身体が言うことを聞きません、残念ですが次回の楽しみに(楽しい山か?)取って置きましょう。前方にゲートを認めると長い林道歩きから開放され、延々11時間に及ぶ山巡りは無事に終了です。今回は林道閉鎖というアクシデントにもめげずに強行いたしましたが、これ以上望めない天気にも助けられ目的の9割は達成できました(早起きは三文の得)ただ情けないことに身体が再起不能です、土日連続出撃の野望は潰え翌日の晴天を指をくわえて眺めています。