漁岳・小漁岳

コルから漁岳を振り返る


【行程】 5/10(土)薄曇り [札幌5:00=(車)=漁林道ポスト6:00/6:10−尾根取付き6:52−稜線7:35−1175p8:18−漁岳9:04/9:15−小漁岳10:20/10:50−湿原12:03−オコタンペ湖入口13:16/13:19=(車)=漁林道ポスト13:26/13:40==丸駒温泉13:50/14:58==札幌16:00]
【メンバー】 隊長


○今日は寒気が流れ込み気温が低いのでつぼ足で参りますが、念のため軽アイゼンも持ちましょう。心配なのは雪の状態です、夏道の無い山なので雪が無いと登ることが困難だからです。ところが漁林道には雪の欠片もありません、登山届けのポストがいやに高く間抜けた印象でした。人気の山ですが5日以降は誰も入っていません、もうシーズンオフなのでしょうか?

○ポスト前に駐車して林道を歩き始めます、1kmほど先で道に雪が残り普通車はここまでです。林道終点から尾根に取付きます、一汗掻いて主稜線に出ると恵庭岳の鋭い山容やオコタンペ湖が木々の間から望まれます。雪は思ったより残っていてクラストしているので歩き易いのですが、稜線の所々で笹薮が出ています。試みに笹に突入しますがすぐに後悔します、出来るだけ雪を繋いで歩くことにいたしましょう。

○1175pは南を巻けずにピークを越えます、最後は手前のコルから東に回り込みルンゼを直登しますがクラストした雪面は柔なキックステップを拒みます。下を見ると恐いのでリズム良く一気に抜けましょう(息を継ぐ時にちょっと覗いたらチビリそう)コルに着いたのは良いが山頂は何処だ?北の方が高そうなので登りますが有名な山頂標識が見当たりません『おかしいなぁ、もっと先か・・』スキーのトレースに釣られて次のピークまで向かいますがどんどん北に進みこりゃ可笑しいよ。

漁岳山頂から小漁岳を望む○地図を精読すると最南端のピークが山頂のようです、ハイマツに囲まれた山頂には雪が無く立派な標識が鎮座していました。正面には恵庭岳が聳えたち遥か麓には青い水を湛えた湖が静かに佇みます、少々物足りないのは360度の展望が春霞でぼんやりとしていたことでした。小漁岳までの稜線はほぼ雪で繋がっているようですので前進です、ところが次第に濃くなるハイマツに悪戦苦闘、これではハイマツ帯が越えられない。

○南斜面の下方に雪のバンドが西に続いていますので山頂まで戻り出直しです、かなり急な雪の斜面をトラバースしなければならず緊張しましたが、南側なので雪が緩んでいることが幸いしました。ここを越えれば後は小漁岳までは春山稜線漫歩です、雪解けの笹薮も薄くズンズン進みます。

○小漁岳では北風を避けて南斜面でまったりとします。さて時間も早いし天気も安定していますのでオコタンペ湖に下りましょう、狭薄山で一緒になったオジサンから湖岸を巻けると聞いてその気になり情報収集してきました。

オコタンペ湖畔から恵庭岳を仰ぐ○稜線から雪庇の下り口が若干危険ですが、慎重に下れば問題ありません、後は緩い沢状地形をグリセードで一気に下ります。正面に恵庭岳を仰ぎながら笹原に突入です、越えたら湿原がありましたが方々に水が溜まり歩きにくい場所でした。端には結構な水量の小川があります、ここはHYMLで学んだビニール袋を靴に被せる方法で突破します。

○湖岸に僅かに残る雪を辿りますが薮が茂り通過は容易ではありません、辛うじて残った薄い雪も足を乗せれば崩れ去り危うく湖水に嵌りそうになります、少々時期が遅かったようです。いい加減嫌気が差す頃にようやく終点です、外輪山を乗っ越し眼下の道路まで急降下します。

○やれやれと一息入れて、これから2時間の車道歩きが待っています・・もしかしてヒッチハイクも考えられるので身だしなみを整えましょう。汚れたスパッツを片方外したところでジープが来ましたので、慌てて手を上げると停まってくれるじゃありませんか。ありがたや天の助けか、アウトドア派のカップルで車のデポ地点まで送って頂きました、感謝感激です。

○時間が余ったので丸駒温泉に寄って行きましょう、本物の温泉ですがわざわざ天然露天風呂と謳われると、普通の露天風呂は何なんだとなります(サウナなんか要らないよ)秘湯ブームで有名になりすぎたかもしれませんね、でもお湯は力のある良い温泉でした。いつもは烏の行水の隊長ですが久し振りにのんびり温泉に浸かりました。



2003年の記録へ