利尻岳

フェリーから利尻岳


【行程】 6/14(金)曇り [札幌23:00=(利尻)=]
6/15(土)曇りのち晴れ[=稚内6:00/6:30=(フェリー)=鴛泊8:15/8:21=(タクシー4690円)=見返台8:45/8:50−七合目避難小屋9:40−八合目10:28−三眺山11:05−分岐11:45−利尻岳北峰12:08−南峰12:18−北峰12:25/12:35−避難小屋13:12−五合目14:14−鴛泊登山口15:00−利尻富士温泉15:27/16:20−鴛泊16:45/17:30=(フェリー)=稚内19:10=>円山へ]
【メンバー】 隊長


ガスに霞む三眺山からの利尻岳と縦走路 ○利尻岳沓形コースを計画していたところ北海道の山MLにS宮さんの情報収集が流れます、タイムリーな企画に思わずニヤリ。ところが世の中そんなに甘くない、次々に明らかになる恐怖の数々、読んだ瞬間に身体に電撃が走り小刻みに震え出す始末、チビリそうになる小心者の隊長でした。
 
○夜行列車でも悪夢にうなされ「うわぁ、このホールドが崩れたら谷底だぁー」たっぷり寝汗をかいてしまいました。寝不足を補おうにも満員フェリーでは膝を抱えてまどろむ程度(情けなー)島が見えるとの周りの会話に徐に起き出しデッキから遠望します、洋上に聳え立つ利尻岳は神々しいばかりの神秘性でした。鴛泊からはタクシーです、相乗り客はいないかと待ちますが一向に現れません、仕方がないので大枚を叩いて殿様気分。いつの間にか山頂付近は雲の中ですが、運転手の言うことにゃ「あの雲は山に掛かっているだけで纏わりつかない」・・どうも雨にならないとのこと。

利尻岳北峰にて  ○登山口からは樹林帯の緩い登りで始まり、やがて笹原を一直線に登ります。「おや、こんなところに座禅草が」七合目避難小屋の登山道脇に数輪ひっそりと咲いていました。この辺りから気持ちの良い尾根道となり一気に高度を稼いで行きます。本日中にフェリーで稚内に戻りますので、難所に時間を掛けられるよう思い切り飛ばします。念のためアイゼンは持つものの軽量カモシカスタイルですので小気味の良いくらい快調なペースです。

○三眺山を前に急に脚が上がらなくなってきました、飛ばしすぎたのでしょうか、息が上がりっぱなしでようやく山頂に辿り着きました。なるほど山容が一変します、ここまでの穏やかな緑の尾根道は、荒々しい赤茶けた爆裂火口の縁のナイフリッジとなり、ガスに包まれた頂へと続きます。なかなかの迫力ですが隊長も臨戦体制です、アドレナリンが一気に身体の隅々まで廻るのが感じられます。

ガスに霞む南峰○いきなり「背負子投げの難所」ですが難なくクリヤ、ナイフリッジを期待していた割には意外に広い稜線に拍子抜けです。雪渓は30mのトラバースがありましたが、傾斜こそ急ですがステップがあり雪も緩んでいたのでノープロブレム。最後の崩落したガレは不気味ですが落石も無く無事に通過です。歩きにくいザレた急坂を上ると鴛泊からの道に出合います。

長官山付近から避難小屋 ○分岐で一本取っているとガスの中から「ラクー、ラクー」との声、吃驚して腰を浮かす隊長、やがて30人ほどの中高年団体が現れました、こちらの方がよっぽど恐い体験でした。山頂までは歩きにくい道ですがあっと言う間に到着です、生憎ガスで展望は望めません。あまりにあっけない幕切れに、不完全燃焼の隊長はこの辺りで少し遊んで行きます。

○待った甲斐なくガスは薄くなったり濃くなったりで一向に晴れ間は訪れません、心残りですが下山を開始します。八合目から下は晴れていて準冬山装備では暑いのなんの、汗びっしょりで団体をいくつも追い抜き15時には登山口到着です。時間はたっぷりありますので利尻富士温泉に立ち寄り「極楽じゃぁ〜」

○鴛泊ではウニ丼に挑戦です(ウニ嫌い)さすがに本場の新鮮ウニは違います、苦味もなく舌の上でとろけるような甘味に思わず「美味い」いやぁ隊長の報告も大げさですがHYMLの脚色家には流石の隊長も騙されてしまいました。



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