雪彦山

(せっぴこさん)

稜線から大天井岳を望む


【行程】 9/1(土)晴れ [大阪6:30=(JRバス)=夢前8:22/8:32=(タクシー3740円)=雪彦8:52/9:05−出雲岩9:55−大天井岳10:17/10:30−雪彦山三角点11:03/11:33−鉾立山11:53/12:03−虹ヶ滝12:44−雪彦13:29/13:50=(タクシー2340円)=雪彦温泉14:05/15:42=(タクシー2300円)=夢前15:55/16:08=(神姫バス)=新大阪17:56]
【メンバー】 隊長、シェルパ1号

○秋のシーズンを前にシェルパの体力アップを兼ねて久々の関西登山隊の出撃です。ところが集合時間になってもシェルパの姿が見えません、バスは到着しお客は全員乗り込みました『またしてもドタキャンか?』不安が過ります。出発5分前に我慢しきれずTELしますと「今、梅田に着きましたー」ギリギリセーフでしたが先が思いやられる隊長です。

○人気の山らしく登山口には30台ほど停められる有料駐車場があります(トイレ完備)バスは1日1便しかなく、コースも周遊できるのでほとんどの登山者は車でくるようです。登山道はいきなり急登で始まります、樹林帯のなかの道は良く踏まれて歩き易いのですが、不摂生の続く身体にはキツイ登りです。ツクツクボウシのシャワーのなか『夏休みももう終わりだなあ』と幼少のみぎり宿題に悩まされた辛い思い出に浸る隊長でした。

○本日は湿度が低く山登りには最適です、尾根上に出ると冷たい風が頬に心地よく、展望台からは大天井岳の天を突く鋭い岩峰が思わぬ近さに迫ってきます。出雲岩は高さ30Mで4Mも張り出しており岩登りのゲレンデとなっているようです。ここからは岩場の道で色々な名前の岩の間を縫うようにして高度を稼いで行きます。馬の背からは気の抜けない岩場の連続ですが、西上州の二子山を経験した隊長を拒むものではありません。

○大天井岳(おおてんじょうだけ)の山頂に着くとまず下山道を確認しますが、道標を見ても釈然としません。夫婦連れに「雪彦山への道はどっちですか?」と問えば「ここがそうですよ」「?」ガイドブックと現実の乖離に暫し声の出ない登山隊です。雪彦山はこの山域の総称だったのです、ガイドでは三角点が雪彦山となっていますが、そこは本来は名前がないようです。

○大天井岳は南方が岩壁で展望に優れた雪彦山を代表するピークです、谷から吹き上げる涼風に背中の汗が見る間に乾いてゆきます。ここからは厳しい岩場から一転して奥多摩のような落ち着いた尾根道となります。三角点は樹林に囲まれ展望はありませんが、ここで昼食といたします。

水量の少ない虹ヶ滝
○鉾立山まで縦走し登頂ゼリーを食すると下りにかかります、ザレた急降下の後は薄暗い沢沿いの道が続きます。岩場を超えると虹ヶ滝に出ますが、生憎水量が少なく迫力に欠けるのは残念でした。尾根まで登り返し、地蔵岳への道を分け賀野神社への広い道を下ります、しばらくすると右手の涸れ沢のガレた道を一気に下ります。中空ダムの脇の階段を下ると登山口はすぐそこでした、振り返れば大天井岳の白い岩峰群が秋空に聳え立ち、青いパイプダムとのコントラストが印象的でした。

中空ダムと雪彦山
○バスの時間まで3時間もあるのでタクシーを呼んで雪彦温泉に向かいます、今回はシェルパのリハビリなので軽い足慣らしとし、日の高いうちに温泉に浸かるという軟弱山行となってしまいました。まあ隊長の50肩にもラドン温泉は効きそうですから良しとしましょう。しかし湯上りの一杯はこたえられません、一杯が二杯になり杯を重ねて酩酊といういつものパターンで締めくくります。交通の便が悪くタクシーに依存する結果となりましたが、運転がないので酒が飲めて嬉しいという一面もまた重要です。


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