兜岳・鎧岳

兜岳と鎧岳の雄姿


【行程】 7/7(土)晴れ [倶留尊山から=>葛14:15−峰坂峠15:05−兜岳15:33−峰坂峠15:55−鎧岳16:27/16:37−新宅本店前17:17=(三重交通バス)=名張17:55/18:08=(近鉄)=難波19:15]
【メンバー】 隊長(単独)

○倶留尊山でほぼ体力を使い果たした隊長でしたが、麓から見上げた兜岳、鎧岳の勇姿が捨てがたく連続登頂へと駆立てられるのでした。特に鎧岳は奈良のマッターホルンと呼ばれ来る者を拒む岸壁の厳しさがたまりません。午後の舗装道路は照り返しで熱射地獄と化し、登り始めて5分で後悔し始めます。それにしても暑い!しばらくして山道に入るとヒンヤリと心地よい感触です、神社でお参りし顔を洗うと生き返りました。

○植林の杉林の中をジグザグに高度を稼いで行きます、木々のざわめきから上空では少し風が出てきたようです。かなり登ったところで兜岳と鎧岳の分岐にでます、ザックをデポして兜岳を目指します。5分歩くと峰坂峠です、ここから尾根通しに鎧岳に行けるようです。

○峠からは西へ兜岳を目指します、しばらくすると突然急登が始まり両手両足を使っての"木の根掴み登り"は西上州を彷彿とさせる嬉しい雰囲気です。登り切ったところは痩せ尾根ですが両側に潅木が生え高度感はそれほどではありません。所どころ木々の間から鎧岳の切り立った断崖と麓の田園風景が見下ろせ、心地よい涼風が吹き上げてきます。

鎧岳の山頂にて
○山頂は林のなかで展望は良くありませんが疎らな木々の間から古光山が望めます、道標によると横輪への縦走路があるようです。急坂を木の根に捉まりながら下りザックまで戻って鎧岳への道を辿りますが、空身での登頂の後なので調子が狂います、慎重にペースを調整しながら徐々に高度をあげてゆきます。南北に連なる尾根道に着きますと山頂は南に100Mです。こちらも展望に乏しくわずかに東側の一角が見晴らせるのみです。

○「ハロー、こちらは鎧岳山頂です。ドタキャンは許さんもんね」「ひぇ〜、隊長様おゆるしくだせぇ」シェルパに携帯から叱責を与え、悠然と山頂を後にいたします。尾根をまっすぐ北に取り数百M先で東に下降します、良く踏まれたジグザグ道をドンドン下って行きます。

○途中で『もしかしたら早いバスに間に合うかもしれない』と無謀な考えが頭を過ぎります。山道2.4Kを29分で行ければですが・・葛への分岐ではあと1.5Kを15分です、加速装置に点火です、林道に出たときにはもう駆け出していました。県道に出てバスの来る方向を見ますと、なんとカーブを曲がってこちらに向かいつつあります。慌てる隊長!50M先の停留所まで競争です。

○ようやく間に合ったバスの座席で汗を拭きふき着替えながら考えます(他に乗客はいません)それにしても夏の関西の低い山には人がいませんね、本日はどの山にも登山者の影も形もありませんでした。しかし隊長も夏の西上州に登ろうなんて気はさらさら起こしませんのでお相子かな(西上州は藪がすごい)今回はおまけの山々が思いのほか素晴らしく大きな収穫でした、身体はクタクタですが充実感あふれる山行となりました。


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