大岩・碧岩

雨沢から朝日に輝く大岩


3月20日 金鶏山=大桁山=物語山=御堂山=稲含山=小沢岳

3月21日 大岩・碧岩=立岩=鍬柄岳

【行程】 3/21(日)曇りのち雪 [雨沢7:45=熊倉駐車場8:07/8:15−三段の滝8:36−二子岩分岐8:52−作業小屋跡9:11−巨岩(碧岩分岐)9:47−三ツ又10:00−大岩10:30−三ツ又11:00−碧岩11:40−巨岩12:00−作業小屋跡12:15−三段の滝12:34−駐車場12:50/12:57=(立岩へ)]
【メンバー】 隊長、林道の鴉天狗

○いよいよ西上州の山旅の真打登場です、幸か不幸かよりによって雪の降った翌日に憧れの大岩に向かう巡り合わせ?とにかくチャレンジして見ましょう。昨日の雪で山々は真っ白です、雨沢からは正面に朝日に輝く大岩の雄姿が眺められ、いやがうえにも登頂意欲を掻き立てられます。駐車場から居合沢添いに30分ほど登ると三段の滝に到着します、水量は少なかったのですが落差50M以上の堂々たる滝です。ここを左岸に渡り高巻きます、二子岩への分岐から急坂を登り作業小屋跡に出ます。(雪で良くわかりませんが道標がある)

○ここから対岸の急斜面に取り付きます、赤テープが点々とつけられていますが足場の悪い崩れ易い斜面を木の枝や根っこに捉まり雪まみれになって登ります。尾根からは明瞭な道が碧岩の稜線まで続いています、ここを右折すると二子岩から続く稜線はすぐです。(三ツ又)ここから大岩の基部までは歩き易い道が続きます。

大岩山頂直下、ここからアイゼンをつける
○稜線上の巨岩の左を巻いてから岩稜を攀じ登ると手前のピークです、いったん下ると最後の登りとなります。ところがここからは木の生えていない本当の岩場で、しかも新雪の下には氷が張りついています。スパッと切れ落ちた高度感のある氷結した岩場は登山隊の実力以上かも知れません。あと50Mというところでしょうか、ここで諦めたのでは本当に残念です、用意のアイゼンを装着して空身で慎重にアタックします。久し振りに「3点確保は基本中の基本」と念仏を唱えながら徐々に前進します。

大岩山頂にて
○ようやく立った山頂は感激もひとしおです、気分はエベレスト登頂なんちゃって。さて今度は碧岩に挑戦です。(う〜ん懲りない奴)分岐からしばらく痩尾根を行くと3Mほどのトラロープがあり、これを頼りに岩を乗り越えます。さらに進むと20Mぐらいの岩壁が行く手を阻みます、古い記録ではここにトラロープが下がっているはずですがどこにも見当たりません。しかし良く見るとはるか岩壁の中段に残置ザイルがとぐろを巻いているのが見えるじゃありませんか。

○これは何だ!!もしかして「ここまでおいで・・」という挑戦でしょうか?こうまで馬鹿にされて黙っていられる隊長ではありません、空身になり3点確保で慎重に岩の壁を攀じ登り始めます。しかし5Mも登ると恐怖心が頭をもたげ動けなくなってしまいました、情けなやぁ、万事窮すか?ここで「岩から身体を離して」というMML諸先輩のありがたい注意が隊長の頭のなかで突然蘇ります。ありがたや稲○大明神。再びジリジリと登攀を開始しようやくザイルに辿り着きます、さっそく凍りついたロープを垂らし鴉天狗に登って来るよう合図します。これで一安心です、でも残置ロープを引き上げてしまう奴って許せない、一体全体どういう了見でしょう。隊長の怒りは暫く収まりません。

○この壁を越えるとあとは木の枝に捉まれる急登で、やがて傾斜が平らになるとそこが碧岩でした。今回は雪のために難度が高くなってしまいましたがなんとか無事に登ることができて感激の隊長です。でも帰りにワッペンを木に引っかけて落としてしまったのが残念です。(小久保さんごめんなさい)

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