高見山

伊勢街道から高見山を望む



【行程】 11/12(土)晴れ [竜門岳から==>杉谷13:35/13:42−小峠14:19−平野分岐14:36−高見山15:08/15:18−小峠15:44−杉谷16:15/16:25=(レンタカー)=たかすみ温泉16:35/17:05==大和八木18:20/18:33=(近鉄特急)=京都19:20/19:52=(のぞみ56)=新横浜21:54/22:06=(横浜市営地下鉄・東急)=たまプラーザ22:30]
【メンバー】 隊長




○竜門岳の成功に気を良くした隊長は、ルンルン気分で伊勢街道を東進します。トンネルを抜けると鋭く天を突く頂が目に飛び込んできました。紅葉した山並みの上に陽の光を浴びて白く輝く岩肌が圧倒的な迫力で迫ります。後で調べたら関西のマッターホルンと呼ばれているとか(すいません勉強不足でした)こんな素晴らしい山だとは認識していなくて・・・登頂意欲は一気に高まります。


○高見トンネルの手前から高見峠への細い道に入ります。落ち葉が積もって車が通った跡が無いのが不安ですが突っ込みます。ところが高見峠への分岐ではゲートが閉まり「台風12号の被害で通行止め。歩行者も通れません。杉谷から登ってください」『ああ、何たるこっちゃ!ところで杉谷って何処よ?』急いで手持ちの資料を漁りますが、隊長がいつも参考にしている浜松ご夫婦が冬季に登ったものが一件あるだけでした。


○登り2時間、下り1時間半となっています。彼らの脚前は良く知っています。プラス要因としては冬山ではないし荷も軽い。マイナス要因としては本日2山目であることと、スニーカーに代表されるように装備が貧弱(山を嘗めてんのか!・・・そうです高見峠から30分もあれば登れる山だと高をくくっていました)それに17時を過ぎて暗い山道の下山は不安です(手抜きで100円ショップの小LEDライトだけ)でもここで諦めたのでは何のために遠征してきたのだ!断固トライするぞ〜


○杉谷の道端に車を停めて飛び出します。慌てたので水の追加を忘れ持参は700CCと少々心もとない。心を決めて最初から飛ばします。杉林の中に石畳の古道が続きますが、息を切らして登る登山者には周囲の景色は目に入りません。次々と下山者とすれ違います。中高年の団体もいて人気の高さが伺えます。そういえば冬には霧氷見学の登山者で賑わう山でした。


○林道を横切ると小峠です。ここから階段で鳥居を潜ります。急な道を登り切ると平野分岐で、ここまで1時間弱でしたので良いペースです。しかしここからの尾根歩きは思った以上に厳しくて脚に来ました。びっしょりと掻いた汗は心地よい風に乾いて行きます。でも水の手持ちに不安があるので水分補給は控えめでした。今度こそ山頂かと思いましたが又しても裏切られます。実際の疲労以上に精神的に辛い時間でした。


山頂には立派な祠があった○ようやく前方に小さな避難小屋が見えてきます。山頂の手前に尾根に張り付くように建っています。屋上が展望台になっていてベンチと双眼鏡が置いてありました。小屋の奥が山頂で立派な祠が建っています。三角点はその裏にありますが、地元のオジサンがタバコを吸っていましたので写真を撮ったら避難小屋の屋上に向かいます。


山頂から兜岳・鎧岳を遠望する○遮る物の無い山頂からは360度の大展望が開けます。南にはどっしりとした台高の山々が大きく望め、反対側には曽爾村にある兜岳・鎧岳の特徴のある姿が遠くに望めます『10年前の真夏に汗だらだらで必死に攀じ登ったなぁ』あのころは関西の山を甘く見て無茶をしたものでした・・・懐かしさで一杯の遠景に暫し言葉を忘れて見とれてしまいました(備え付けの双眼鏡は壊れていて使用不能でした)


○さあ、暗くなる前に下山しましょう。でもスニーカーなので下りは不得意ですから慎重に下りましょう。小峠で一息入れたら一気に登山口まで下ります。頑張った甲斐があって何とか明るいうちに車に辿り着きました。ところが靴下を替えようと力を入れたら「アイタタタッ!」両足が攣ってしまいました。どうやら水分補給を怠って激登したツケが回ってきたようです(情けなぁ〜)


○帰りには街道脇の看板に引かれて「たかすみ温泉」に立ち寄ります。4キロほど寄り道ですが隊長の勘は冴えていました。循環湯ではありますが檜のお風呂はあまり塩素臭さがありません。素朴ですが静かで落ち着いた気持ちの良い施設でした(入浴料が500円とは嬉しい)

○今回は関西の簡単な山ということで、情報収集や装備面で少し甘く見過ぎました(反省)それでも何とか執念で登り切ることができました。高見峠まで車で行けないという予想外の障害によって、より思い出深い登山となりました。これでようやく300名山も王手となりましたが・・・達成は来春に持ち越しです。




2011年の記録へ