鍬崎山

1756Pからピラミダルな鍬崎山を望む



【行程】 7/8(金)晴れ [富山空港17:20=(車)=立山山麓森の雫18:20(泊り)]
7/9(土)晴れのち曇り[森の雫5:48==らいちょうバレー山麓駅5:51/6:03=(ゴンドラ)=山頂駅6:13/6:15−瀬戸蔵山6:40−大品山7:08−1756P8:15−鍬崎山9:05/9:20−1756P9:49−大品山10:45−瀬戸蔵山11:09−山頂駅11:33=(ゴンドラ)=山麓駅11:44/11:52==グランドサンピア立山11:57/13:04==富山空港14:15/14:50=(ANA888)=羽田16:00/16:15=(バス)=たまプラーザ17:15]
【メンバー】 隊長



○鍬崎山は北アルプスの前衛峰で、富山市内からは薬師岳の手前に眺められます。ゴンドラを利用すれば手軽に往復できますので、麓の温泉に前泊して登ることにいたしましょう。富山空港から1時間で立山山麓の温泉郷です。森の雫という宿に泊ります。温泉は循環でしたが、手足を伸ばせば一週間の疲れが抜けて行きます・・・『あー、登る前に極楽じゃぁ〜』

○翌朝は6時のゴンドラ始発に間に合うべく、朝食は弁当にしてもらい出発です・・・のはずが出だしで清算トラブルです。電話で聞いていた料金より2000円も高い請求書に怒り爆発!係の者を叩き起こして解決しましたが、貴重な時間をロスしてしまいました。こうなったら食事の時間を節約だ!(おにぎりの早食い競争じゃあるまいし〜)

○それでも何とかゴンドラ一番乗りです。本日は午後から天気が不安定との予報なので、朝の涼しいうちに出来るだけ稼いでおきましょう。単独だとどうしてもペースが速くなりがちですから、いつもは精神力で押さえつけて一定のペースを保っています。でも今回は身体の欲するままにパワーを解き放ちました。快調に瀬戸蔵山、大品山を越えて1756Pに向かいます。大品山の先の分岐まではハイキングコースとして遊歩道が整備されていますが、その先は普通の山道となり少し笹が被ります。樹林帯の中のぬかるんだ道が続き足元はドロドロとなり、スパッツを着けなかったことを激しく後悔いたします。

山頂からは正面に薬師岳がドドーンと迫る○小さな鎖場を過ぎると1756Pです。ここから眺める鍬崎山は天を突くようなピラミダルな山頂です。そろそろ暑さが応えるようになり始めましたが、風が通る稜線ですから涼風に助けられピッチは上がります。澄んだ青空を背景に毛勝山から剱岳、奥大日、立山など北アの鋭鋒が望まれ気分は一気に高まります。

○最後に笹を分け花崗岩を登ると、いきなり展望が開け待望の山頂でした。正面には山頂標識の向こうに大きな薬師岳が拡がっています。誰も居ない山頂からの展望を独り占めし、爽やかな風に包まれて至福の時を過ごします。ところが直ぐにガスが湧いてきて、薬師岳は白い雲に覆われてしまいました。周囲の剱、立山などの3千メートルクラスも次々と上部に雲が掛かり、まさに本日の展望は先着1名様限りでした。

○こうなったら長居は無用ですから下山いたします。1756Pの手前でようやく単独行とすれ違います。5分くらい遅いゴンドラでしたから、随分とゆっくり登ってきたようです。かなり気温が上がり、ジリジリと熱射が照り付けますから登りは大変です。大品山までの間に12人と出会いました。でも大品山の登り返しは地獄でした。蒸し暑い上に風が通ず、朝からの激登のツケが脚に現れ始めます。瀬戸蔵山では山頂のベンチに座り込み、水を浴びるように飲みました。

○ゴンドラの山頂駅には5時間20分で戻ることができました。午後からの天気が心配でしたが、何とか崩れる前にたどり着きました。靴の泥を洗っていると係の兄ちゃんが寄ってきて「速いですね」とお褒めの言葉「天気の悪化前に戻ろうと頑張ったんですよ」と返します。そうなんです飛ばした割には疲労感が少なく、つい軽口が出てしまいました。

○今回は「ゴンドラ往復+日帰り入浴=1200円」というお得なチケットを富山駅の観光案内所で買ってきました。この近くで一番大きなグランドサンピア立山に向かいます。お客の少ない広い温泉は貸切状態で気持ちが良い。いろいろなお風呂があり楽しめますが、かなり塩素臭いのが玉に傷でしょうか。でも露天風呂からは瀬戸蔵山が望まれ満足感に浸れます。

○珍しく1時間も温泉で過ごしてから空港に向かいます。少し走ったところで土砂降の豪雨となり、視界が悪いのでライトを点けてスピードを落としたほどです。これでは本日の登山者は全員が山の中で大雨に打たれていることでしょう。天気予報を信じて急いだのが奏功いたしました。360度の大展望まで手に入れて、まったく悪運の強い隊長です。


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