箱根外輪山−U

乙女峠〜丸岳〜三国山〜屏風山

富士見台公園から三国山を望む


【行程】 2/20(土)晴れ [東名江田7:03=(小田急高速バス)=乙女峠バス停8:27/8:35−乙女峠9:02−丸岳9:50−長尾峠10:17−1044P11:07−1063P11:33−湖尻峠12:18−三国山13:09−山伏峠14:05−海平14:48−国道15:14−屏風山入口15:35−屏風山16:27−甘酒茶屋16:53−畑宿17:27/17:46=(箱根登山バス)=箱根湯本18:03/18:18=(はこね40号)=町田19:17/19:32=(JR・東急)=たまプラーザ19:55]
【メンバー】 隊長




○関東地方に雪が降ったので、嬉しくなって箱根にスノーハイクに出かけました・・・まさに犬は喜び庭駆け回る。前回の外輪山縦走は東半分を時計回りでしたので、今回は反時計回りで西半分を狙います。雪が無ければ問題のないハイキングコースですが果たしてどうでしょうか?乙女峠のバス停からは真っ白な富士山の秀麗な姿が望まれ、本日の展望に期待が高まります。

○北側斜面ですが新雪が積りアイゼンの必要はありませんでした。前日のトレースがありましたので、乙女峠までは夏道と変わらないタイムで到着です。ここからは踝までのラッセルで稜線を辿ります。小潅木の倒木が煩く突破に時間をとられるようになりました。丸岳の山頂付近では晴れ上がった青空に霧氷がキラキラと煌きます。

○電波塔のある丸岳山頂からは素晴しい展望が開けます。これから向う外輪山の山々が望まれます。芦ノ湖の右手に穏やかな稜線が連なりますが・・・如何せん距離が長い(・・・溜息)反対側には金時山の鋭角的なピークと明神ヶ岳のどっしりと大きな山容が望まれます。足下にはゴルフ場の白いフェアウエイが面白い模様を描いています。

行く手を阻むハコネダケのトンネル ○下りは雪を蹴散らし一気です。ところがハコネダケの刈り払い道では、雪の重みでタケが両側から垂れ下がり行く手を塞ぎます。左右に避けながら何とか進みますが次第に前進が困難になってきました。ここで単独行と擦れ違います・・・『まったく酔狂な奴』と内心思いながら、同好の士の出現に思わず頬が緩みます。

○長尾峠の先でハコネダケに行く手を阻まれ踏跡を辿ります。タケのトンネルを雪だらけになりながら潜り、最後はリュージュのように滑り降りますが・・・少々下りすぎ稜線から外れて行きます。心配しつつ階段を下ると長尾トンネル前に出てしまいました。茶店で聞いたら分岐には道標が無いとのこと、失意の隊長は重い足を引きずり登り返します。下りは楽なタケのトンネルでしたが、重力に逆らっての匍匐前進ほど辛いものはございません。悪戦苦闘の末、稜線に戻りタケを潜ると縦走路でした。

○1063Pで昼食といたします。テルモスのお湯をカップラーメンに注ぎ待つこと3分・・・いざ食べようとしたその時に、ザックの上から転がったカップは雪の上に麺と具を散りばめます。哀れ隊長の手許には冷たい麺しか残りませんでした・・・か、悲しすぎる。

山伏峠から芦ノ湖の向こうに駒ヶ岳を望む○この縦走路の西側には箱根スカイラインが通り、すぐそばに車の音が聞こえます。普通でしたらあまり通りたい道ではありませんが、雪が積もれば楽しいスノーハイキングとなります。湖尻峠で車道を渡ると、最大の難関の三国山への250mの登りです。梢から落ちてくる雪の音だけが響く暗い道を登ると、展望も無く誰も居ない山頂でした。

○車道は稜線の西側を通りますが、山道は東側を巻いてゆきます。山伏峠の手前で20人ぐらいの団体を抜きます。本日は単独行に次いでの登山者でした。ハイウエイ脇の山伏峠からは芦ノ湖の上に山頂付近が白い神山・駒ヶ岳が青空の中に浮かび上がります。再びタケに悩まされながら突破し、車道沿いの明るい路を通り、樹林帯の山道を登ると国道1号に出ました。


屏風山が屏風のように立ちはだかる○箱根関所前から再びハイキングコースに入りますが、前方に立ちはだかる屏風山の壁に思わず溜息が出てしまいます。狭い林道を横切ると急登の始まりです。南斜面ですから雪は大したことありませんが、見上げるような急な階段が続きます。ともすれば挫けそうな闘志を奮い立たせますが、脚に来た疲労はピークに達しています。段差のある階段を一歩一歩這うように進みました。


○登り切ると台地上の道ですが、こちらは雪とハコネダケとの闘いとなりました。雪の上に這いつくばってタケのトンネルを潜り、雪まみれになりながら前進あるのみ!・・・まったく何をしているのやら。ようやく着いた山頂は樹林の中で感動はありませんでした。重たい脚を引きずるようにして一気に下ります。正面の下二子山が大きく被さって傾斜が緩くなると、車の音が聞こえ始め甘酒茶屋の車道に出ました。

○箱根旧街道を通って畑宿まで一気に下ります。雪の積もった旧街道の石畳は滑りやすく緊張は緩められません。今回は外輪山の半周を志したのですが、残念ですが本日のゴールは畑宿といたします。雪のためにハコネダケに悩まされ、体力を消耗し時間が掛かり過ぎました。でも手近な所でスノーハイキングを楽しめましたので良しといたしましょう。



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