2つの権現山

世附権現山〜屏風岩山〜畦ヶ丸〜箒沢権現山

屏風岩山の下りから箒沢権現山を望む


【行程】 2/7(土)曇り [たまプラーザ5:34=(東急・小田急)=新松田7:03/7:20=(富士急湘南バス)=浅瀬入口8:12/8:15−756P9:11−世附権現山9:46−二本杉峠10:16−屏風岩山11:16−大滝峠上11:55−畦ヶ丸12:37/12:55−善六ノタワ13:20−権現山入口(迷15分)14:10−箒沢権現山15:10/15:19−権現山入口15:58−西丹沢自然教室16:29/17:10=(富士急湘南バス)=新松田18:14/18:16=(小田急・東急)=たまプラーザ19:27]
【メンバー】 隊長



丹沢湖から世附権現山 ○前から気になっていた西丹沢にある2つの権現山に出かけます。ひとつは畦ヶ丸の前衛峰の箒沢(後)権現山、もうひとつは丹沢湖畔の世附(前)権現山です。前者は一般ハイキングコースですが、後者は二本杉峠からの往復になりそうです。ところがネットで調べたら浅瀬入口から登山道が整備されたようですから、この2つの山を繋なぐ縦走を試みたいと思います。

○浅瀬入口で降り少し戻って落合隋道手前の階段を登ります。道標曰く『権現山2.8Km・・・踏跡不明瞭、初心者の通行不向き』ですって「初心者ではありませんから、まあいいか」杉林のなかジグを切りながら高度を上げて行きます。途中で鹿柵を何度か潜りますが戸は付いていません。踏み跡は所々薄いのですが、要所要所に立派な道標が完備しているので迷う心配はありません。

静かな権現山山頂○P756の先の急登を過ぎると傾斜が緩くなり樹林の中の山頂です。ベンチで休んでいると反対側から単独行が・・・こんなマイナーな山にも朝から登ってくる好者は居るんですね。二本杉峠までは良く整備された道でした。峠でまた一人に会いました「まったく!」(と自分のことは棚に上げて)

○峠からは薄い踏跡となります。屏風岩山までは道標もありませんが、尾根を外さなければ大丈夫です。この路では流石に人に出会うことは無いだろうと安心していたら、屏風岩山の手前で一人すれ違いました(こんな季節に怪しい奴)それにしても木々の間から覗いている畦ヶ丸の遠いこと!

屏風岩山の下りから畦ヶ丸を望む○下りで靴紐を直そうとしゃがんだら尻餅をついてしまいました。このとき切株で尻を突いてしまい、おまけに右太腿が攣ってしまいました「イッテー、こんな所で歩けなくなったら最悪だぁ」朝から調子に乗って飛ばした報いでしょうか。それからは慎重に足を運ぶことを心掛ける隊長でした。大滝峠上からは東海自然歩道となり一級国道並みの整備状況です。この後は一般登山道なので気楽に参りましょう。

○畦ヶ丸は今シーズン3回目の訪問となりました。この山は展望も無く地味なので、高齢の単独行の似合う山です。ところが静かな山には珍しく中高年の団体さんが来ていましたので、喧騒を避け避難小屋前のベンチで昼食を摂ります。1時間ほど下って西沢を渡ると下棚分岐です、この先に権現山入口があるはずですが?

○ベンチの前には作業道(この先行き止まり・登山道ではありません)がありますが、権現山分岐は影も形もありません。暫く西沢を下ってみますが一向にそれらしい道はありません。仕方が無いので戻ろうと大きな一歩を踏み出した途端・・・「ツー!」今度は左の太腿に激痛が走ります。あまりの痛さに息も出来ない状態です。

○息も絶え絶えでベンチに戻り、地図を開いて検討いたします。25000の地形図では下棚沢から登るようになっていますが、エアリアの分岐はこの作業道に見えます。ここは行き止まりの作業道を辿って見ましょう。この道で出来るだけ高度を稼ぎ、だめなら藪を漕いで稜線まで出れば何とかなるでしょう。

○檜林のなかを緩やかなジグを切りながら高度を上げて行きます。道はしっかりとしていますが、落葉が厚く積もり夕暮れ時には通りたくないところです。明るい間に戻ってくるためには、15時半を目処に引き返すことにして先に進みましょう。何となく地図の道に乗っているようです、左上には雑木に囲まれた山頂が見えてきます。

権現山まで40分の道標に励まされる朽ちた箒沢権現山の山頂標識○30分ほどで「権現山まで40分」という小さな手作りの標識が現れました(標高940m地点)これで一安心です、ようやく心配の種が消えました。あとはこの道がどこまで行けるかです。10分ほど登ると朽ちた道標が立っていました。そこから少しで稜線に着きました。路を左に取り足下の切れ落ちた痩せ尾根を登ります。西上州を髣髴とさせる稜線上を木の根を掴みながら慎重に辿ると、雑木林の中の静かな山頂に到着です。

○結局、あの注意書きは何だったのでしょう。稜線上は初心者には危険でも、稜線まではしっかりした道だし、通行禁止ではなく作業道とは・・・不可思議です。ともかく無事に登頂を終えた隊長は意気揚々と西沢に下ります。痛い脚を引きづりながら沢を下り、吊橋を渡ると西丹沢自然教室へ辿り着きました。

○本日は西丹沢の2つの権現山を目指したのですが、事前の予想に反して箒沢の権現山が難攻いたしました。まさか一般登山道が廃道になっているとは驚きです。古い地図に頼っていてはダメですね(ちなみに隊長のエアリアは98年版です)でもお蔭で静かな丹沢と痩せ尾根を堪能することが出来ました。もし、この記録を見て行かれる方がありましたら自己責任でお願いいたします。



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