奥の細道低山徘徊−2

城山・船岡山・鳥越山・飯森山・物見山・ワシ森・三岳森

海岸から聳え立つ鳥越山


【行程】 8/11(水)快晴[直江津港3:20=(フェリー)=小木港5:52−N(*)6:07−城山6:13−N6:19−小木港6:30=(フェリー)=直江津港9:00=(車)=S11:07−船岡山11:09−S11:11==SE12:30−鳥越山12:48−SE13:00==W14:55−飯森山15:05−W15:14==SE16:15−物見山16:17−SE16:19==W16:40−ワシ森16:47−W16:50==NW17:00−三岳森17:10−E17:16==秋田19:10(泊り)]*山頂からの方位
【メンバー】 隊長


【城山】しろやま(37.8m)新潟県第三位
小木港の入口にある城山 ○フェリーが港に向かって舵を切ると朝日が客室に差し込み目が覚めます。デッキに出ると甘い潮の香りが胸の奥まで届き、身体の中心から気力が充実してくるのが感じられます。正面に見える大きな台地が目的の城山のようです。

○長い連絡通路を速攻で駆け抜けると早朝の港を横切り麓の神社に到着です。城山への道は神社の右手から続いていました「車進入禁止」は解りますが「ゴルフ禁止」って?急な坂道を気合を入れて登り切ると城山公園の看板がありました。

○左右に遊歩道が続きますが上っている右手を進みます、木のトンネルのような道を暫く歩くと突然明るい広場にでました。何と山頂にゴルフのできるような原っぱがあったのです。どうやら道は岬の縁を周遊しているようです、そろそろ時間が気になりますので足を速めましょう。

○意外に長い遊歩道に最後はジョギング状態です。汗をかきながらフェリー乗り場に戻ると、ジャーン、ジャーンとの銅鑼の音に急かされてデッキに飛び込みました。岸壁を離れるフェリーからは朝陽を浴びる城山が輝いて見えました。

これが山頂?

【船岡山】ふなおかやま(28m)新潟県第二位
○田圃のなかに少さな緑が、近づくと丘を削って造った車両置き場がありました。これが山?まったく人を馬鹿にした事態です。お願いだから里山低山を大事にして欲しいものです、隊長は悲しい心を抱いたまま車に戻るのでした。




【鳥越山】とりごえやま(40m)新潟県第四位
鳥肌の立つ岩稜○海岸に聳え立つ絶壁、海側からは手掛かり無く山側から稜線伝いに攻めてみましょう。JRトンネル上の尾根に小さな鉄塔がありますので登って行けそうです。国道の村上側に車を停めJRを越えると藪に突入です、少し上ると微かな踏跡を発見しました。崩れ易い土壁に草木がへばり付いたような急斜面ですが両手足を使って這いつくばりながら登ります。

○今日は藪漕ぎ完全装備(軍手、長袖、スパッツ)なので汗びっしょりになりながらコルに到達しました。稜線の藪を5mほど登ると岩場に出ます、ここから山頂までは草木一本ありません。コンクリートで固めた稜線には10mぐらいのロープが掛かり、その先にはオーバーハング気味の岩があります。

○切れ落ちた崖下を覗くと車が豆粒のようです、お尻がムズムズし見る見るうちに汗は引き鳥肌が立ってきました・・急速に萎える隊長の闘志。こんな所で怪我をしてもつまらない、残念ながらピークは諦めましょう。




田園地帯に緑の森 【飯森山】いいもりやま(41.8m)山形県最低峰
○山形県の低山はひとつなので助かります。飯森山は酒田市郊外に聳え立ち市民の憩いの場所となっています。公園Pから緑に囲まれた遊歩道を10分ほど歩きます、東屋のある山頂からは明るい酒田の町並みが広がり、正面には鳥海山の雄姿が眺められました(生憎山頂付近は雲が掛かっていました)気温は暑いのですが心地好い風が吹き抜けます。昭和3年設置の経緯度観測点なるものもあり興味深い山頂でした。



【物見山】ものみやま(14.4m)秋田県第二位
海岸の小さな丘○象潟海岸の小さな丘が物見山です、幸い道が整備されているので難無く登頂を果たします。眼前には夏の残照を浴びて鈍い光を返す日本海が広がり男鹿半島から飛島まで遮るものはありません、後方には秀麗な鳥海山が一点の雲も無く青いシルエットを浮かび上がらせていました。




草原の山頂 【ワシ森】わしもり(約15m)山名表示なし
○白瀬記念館のそばにワシ森があります、地形図には山名表示はありませんが秋田県の山に載っているので表敬訪問です。道路の脇に若草色の草原の岡があります、わき道を入ると産業廃棄物が興醒めですが、そこを抜けると大きなアンテナの建つ広場に出ます。ここから背丈を越える草を分けて海岸寄りの尾根筋にでて山頂を目指します。海鳥がガー、ガーと沢山飛び出したのには驚かされましたが、驚いたのは向こうの方だったのでしょう。



【三岳森】みたけもり(21m)秋田県第三位
立ち枯れた木々が痛々しい三岳森 ○国道7号の脇に忽然と現れる立ち枯れた木々のある森、およそこの世のものとは思えないような異様な光景です。周囲を回って弱点を探しますが、最初に見当をつけた東側を止め道祖神のある北西からアタックします。ところがこれがとんでもない藪で、足の踏み場も無いほど蔦がはびこり、朽ち果てた倒木は体重を掛けるとベキベキと沈み込み、一歩一歩が難行苦行でした。

○両足ともスパッツはずり落ち脛はプロテクトを失って傷だらけですが、何とか山頂にたどり着きました。倒木に乗って行く手を定めますが北側が良さそうに見えたので下り始めます、ところが草が茂った崖に遮られて万事休す。苦労して登り返し東に下ります、下った斜面の林は下草が疎らで微かな踏跡らしきものがありました。こんなことだったら始めの閃きに従ってこちらから登るのでした・・低山と侮って墓穴を掘りました


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