比良北部主稜線

蛇ヶ谷峰〜地蔵山〜釣瓶岳〜武奈ヶ岳〜コヤマノ岳〜堂満岳

釣瓶岳の下りから武奈ヶ岳を望む


【行程】 9/23(日)晴れ [新大阪6:27=(JR)=近江高島7:52/8:00=(タクシー3340円)=入部谷トンネル手前8:17/8:20−蛇ヶ谷峰9:38/9:48−地蔵山11:10−釣瓶岳12:24/12:45−武奈ヶ岳13:40/13:51−コヤマノ岳14:16−金糞峠15:12/15:20−堂満岳15:57/16:05−ノタノホリ17:11−イン谷口17:45/17:57=(タクシー1190円)=比良=(JR)=高槻19:16/21:05=(JR)=新大阪21:20]
【メンバー】 隊長、シェルパ1号


○秋晴れの三連休です山が呼んでいます・・ここのところ体調不良の隊長はようやく重い腰をあげて比良山系に向かいます。計画では北は蛇ヶ谷峰から南は権現山まで全山縦走の予定でしたが、身体が付いて来ません、ほぼ中央の武奈ヶ岳までで下ることとなりました(それでも遠かった・・当初計画は無謀でした)

○始発電車が早くないので登り出しがどうしても遅くなります、おまけに工事中の林道は入部谷トンネルの手前で通行止めです。トンネルを抜けると寂れたスキー場がありました、ススキの生い茂るゲレンデは月見に最適でしょう。登山道は良く整備された太い路で最後までゆるゆると緩い登りでした、蛇ヶ谷峰の山頂からの展望は360度です。

釣瓶岳の登りでオバサンに煽られ・・抜かれる
○縦走路は小さなアップダウンを繰り返しながら幾つもの峠を通過して行きます、誰にも会わない静かな山旅です、地蔵峠にてようやく3人パーティに出会いました。ここからは抜き抜かれつ(登りは追いまくられ、下りで引き離す)最後は抜かれっぱなし、登山隊のお株を奪う健脚でした(高年婆恐るべし)釣瓶岳に倒れこむように到着しますと先着の三人組みはお湯を沸かしています、ここぞとばかりに弁当を掻き込みお先に失礼します。

○樹林帯の下りを過ぎ笹原に出ますと正面に武奈ヶ岳が堂々たる山容を見せます、爽やかな秋風を頬に感じながら一歩一歩山頂を目指します。次第にすれ違う人が多くなってくると山頂は近いようです、笹原を抜けると大勢の人が休んでいました。なんと手前のピークから向こうのピークまで人、人、人で溢れかえっています、久し振りに見る山の人ごみ。

人ごみの武奈ヶ岳山頂にて
○流石は天下の二百名山、ゴンドラでかなり上まで来られるので子供連れのファミリーハイカーも多いようです。混み合う山頂で記念写真を撮ると素早く離脱・・遥か南方には蓬莱山のどっしりとした姿が認められ、リトル比良の山並みも捨てがたく、登山隊の出撃リストは伸びる一方です。

○金糞峠からは琵琶湖が望まれ、リフトに向かう登山者が最後の休憩をしています。直降ルートは最短ですがガレ場の急な道ですので東レ新道を堂満岳に向かいます。こちらのルートには誰も来ません、静かな山旅が戻ってまいりました。振り返れば武奈ヶ岳のなだらかな稜線が左右に広がり、複雑な地形を歩いてきたことが手に取るようにわかります。堂満岳の山頂は秋の気配が感じられ、柔らかい日差しは西に傾き始めました。

金糞峠東から堂満岳(2001.10.7)
○日没まではあまり時間がありません、急な道を転がるように下ります。重い脚を引きずりながらイン谷口のバス停に着いたら最終バスはとっくに終わっていました、タクシーを呼んで比良まで下ります。JRのホームに上った時には日はとっぷりと暮れ、比良山系のシルエットがまだ明るさを残す西の空に黒々と浮かび上がります。戦国時代の英雄たちも同じ風景を見たのでしょうか、彼らの栄華を偲びつつ湖西をあとにいたします。



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